賃貸住宅オーナー様向け情報

2018.6.15
賃貸経営ニュースダイジェスト

首都圏での定期借家物件成約数、2017年度は3年ぶりに増加

 アットホームは5月17日、首都圏における2017年度の居住用賃貸物件「定期借家物件の成約状況」を公表しました。それによれば、定期借家物件の成約数は前年度より3年ぶりに増加し、マンション・アパートともに2ケタ増となりました。一方で、一戸建ては3年連続で減少しました。

■マンション・アパート2ケタ増、一戸建ては3年連続減少

  • 定期借家物件成約数は前年度比8.5%増の6,585件。居住用賃貸物件に占める定期借家の割合は「一戸建て」が最も高く10.8%。
  • 成約物件における種目別割合は、「マンション」が58.9%で最も多い。また、エリア別割合は、東京23区が2年連続で全種目トップとなった。
  • 平均賃料は、「マンション」「アパート」が上昇、「一戸建て」は4年ぶりに下落。賃料指数(09年度=100)は「アパート」が最も高く、104.8と過去最高に。
  • 「アパート」は礼金・敷金ともに「0か月」の割合が普通借家より高い。


■詳しくはこちら→PDF「定期借家物件成約数」

人手不足調査、企業の49.2%が正社員不足

■「飲食店」は正社員・非正社員とも高水準に
 帝国データバンクは5月24日、人手不足に対する企業の動向調査(2018年4月)の結果を公表しました。それによれば、企業の49.2%が正社員不足になっており、4月では過去最高。特に、「飲食店」は正社員・非正社員とも高水準にありました。

■調査結果のポイント(同社)
 この調査は4月16日~30日に実施し、調査対象は全国2万3,118社で、有効回答企業数は9,924社(回答率42.9%)。

●「情報サービス」が69.2%でトップ
 正社員が不足している企業は49.2%で1年前(2017年4月)から5.5ポイント増加し、4月として過去最高を更新。例年、5月は人手不足が緩和する傾向がみられる一方、企業の人手不足感は継続している。
 業種別ではソフト受託開発などの「情報サービス」が69.2%でトップ。以下、「運輸・倉庫」や「建設」「飲食店」など6業種が6割台となった。また、「リース・賃貸」「機械製造」では1年前より10ポイント以上増加しており、人手不足が急速に高まっている。
 規模別では、大企業の不足感は一段と強まっているなか、小規模な企業の人手不足も拡大している。

●従業員の少ない企業でも深刻化
 非正社員では企業の32.1%が不足していると感じている(1年前比2.5ポイント増)。業種別では「飲食店」「飲食料品小売」が7割を超えたほか、「電気通信」「メンテナンス・警備・検査」などで高い。上位10業種中6業種が小売や個人向けサービスとなっており、消費者と接する機会の多い業種で不足感が高い。
 正社員と同様、規模の大きい企業ほど不足感が強いなかで、人手不足が従業員の少ない企業でも深刻化している。



■詳しくはこちら→g「人手不足企業動向調査」

重大製品事故報告の受付数、この10年でほぼ半減

 経済産業省(製品安全課)がまとめている重大製品事故報告の受付状況によれば、2007~2009年の3年間と、2014~2016年の直近3年間を比較すると、年平均受付数は1,655件(3年間合計数4,964件)から860件(2,579件)へと半減(48%減)しています。ただ、ガス、石油、電気機器・製品別にすると、全体の6割強ほどを占める電気製品が16.9%減となかなか減らず、その中でもエアコンはこの5年間最も多発しています。

■なかなか減らない電気製品、なかでもエアコンは毎年最多
 2016年の総受付数は前年度より83件少ない802件。これを機器別にすると、ガス機器88件(全体割合11%)、石油機器79件(10%)、電気製品537件(67%)、その他98件(12%)で、電気製品が7割弱を占めています。
 人的被害受付数でも死亡はガス機器1件、石油機器9件、電気製品13件、その他6件、計29件で、電気製品が45%を占めています。
 電気製品の事故受付数では、この5年間毎年トップのエアコンが63件(うち室外機34件)。これに電池(バッテリー)が41件、電気ストーブが33件、パソコン28件、電子レンジ23件が続いています。



【注】この表は、被害件数の合計を受付件数の合計数に一致させてある。

  • 「火災」からは、「火災」かつ「死亡」(21件)、「火災」かつ「重傷」(6件)を差し引いている(→火災事故報告受付件数では703件となる)。
  • 「一酸化炭素中毒」からは、「一酸化炭素中毒」かつ「死亡」、「一酸化炭素中毒」かつ「重傷」を差し引いている。
  • 「死亡」かつ「重傷」の事故は、「死亡」のみを計上している。
  • 同一の事故において複数製品の報告があった場合の重複を除去した後の人的被害は、死亡29名、重傷967名、一酸化炭素中毒1名、後遺障害0名。


■事故原因を整理・分析すると
 2007~2016年度の累計受付数が多かった機器・製品について、事故原因を調べたところ、次のような要因がわかったということです。

●エアコン(室外機を含む) 非製品起因が38%
 累計受付数647件(うち室外機345件)のうち、事故原因が判明した626件を整理・分析したところ、製品に起因するものは183件(29%)で、主な原因は、電源用コネクター端子間のトラッキングやコンデンサーの経年劣化でした。これに対し、製品に起因しないものは240件(38%)と最も多く、たばこの不始末や他の出火源からの延焼が主な事故原因でした。

●電気ストーブ(電気温風機を含む) 製品起因が45%
 累計受付数469件のうち、事故原因が判明した444件を整理・分析したところ、製品に起因するものが201件(45%)と多く、主な事故原因はダイオードが不良品であったことによる異常発熱でした。また、誤使用・不注意等によるものは83件(19%)あり、洗濯物等の可燃物の接触や電源コードの取り扱い不備が主な事故原因でした。

●石油ストーブ(石油ファンヒーターを含む) 誤使用・不注意32%
 累計受付数708件(うち石油ファンヒーターは208件)のうち、事故原因が判明した685件を整理・分析したところ、製品に起因するものが66件(10%)で、主な事故原因は給油口がロックされたと使用者が誤認する「半ロック状態」による影響や、燃焼筒の溶接強度不足が影響したものでした。
 誤使用・不注意等によるものは219件(32%)と最も多く、故障状態を知りながら使用を継続したもの、洗濯物等の可燃物が接触したもの、給排気筒を閉塞したことが影響したものが主な事故原因でした。

●ガスこんろ 誤使用・不注意62%
 累計受付数654件のうち、事故原因が判明した644件を整理・分析したところ、製品に起因するものは18件(3%)で、主な事故原因は、器具栓内部の動作不良や、部品組み付け時にガスシール部品を傷つけたことが影響したものでした。誤使用・不注意等によるものが399件(62%)と最も多く、点火状態での放置やグリル内の清掃不足、こんろの下に可燃物を敷いていたことが主な事故原因でした。

■誤使用・不注意対策、注意喚起に加え、事故につながらない製品づくり
 これらを見ると、エアコンは製品に起因しない原因が38%、電気ストーブは製品に起因するものが45%と多く、石油ストーブ、ガスストーブは誤使用・不注意等による事故が目立っています。
 石油とガスこんろに多い誤使用・不注意による事故は、使用者への注意喚起というソフト対策に加え、安全装置を増やす“多重安全”化や、操作を誤っても事故に結びつかない“フェールセーフ設計”といったハード対策で、未然防止への取り組みが進められています。

■詳しくはこちら→PDF「製品安全政策に関する取り組み」

北海道庁、「気候変動の影響への適応方針」(素案)を公表

 北海道(気候変動対策課)は6月5日、「道における気候変動の影響への適応方針」(素案)を公表しました。同6日から7月5日までパブリックコメントに付したうえで、8月に発表する予定。素案では、自然環境、産業、自然災害、生活・健康の4施策に組み込んで、関係部局が連携した取り組みを推進していく方針を打ち出しています。都道府県段階での取り組みの一例として紹介します。

■気候変動の想定
 素案によれば、道における気候は、次のような長期変化と将来見通し(21世紀末)が想定されます。

●長期変化

  • 平均気温はおおよそ1.59℃上昇
  • 冬日・真冬日の日数が減少
  • 年降水量の大きな変化はない
  • 日降水量70mm以上の年間日数が増加傾向
  • 最深積雪量が減少傾向


●長期変化将来見通し(21世紀末)

  • 平均気温は20世紀末を基準に3℃程度上昇
  • 夏日は30日/年程度増加、冬日は40日/年程度減少
  • 年降水量は概ね10%増加
  • 大雨や短時間強雨の頻度が増加
  • 年降雪量は内陸部の一部地域を除き減少


■気候変動の影響と評価
 国の影響評価等において、道で予測される影響等の例は以下のとおり。

  • 農業:水稲など一部作物の収量の増加、病害虫の発生増加や分布域の拡大
  • 水産業:ブリなどの分布・回遊域の変化、シロザケの生息域減少
  • 自然生態系:高山帯・亜高山帯植物の分布適域の変化や縮小、エゾシカ等の分布拡大
  • 自然災:害洪水をもたらす大雨事象の増加、海面上昇の発生
  • 健康:熱中症搬送者の増加、節足動物媒介感染症のリスク増加
  • その他:自然資源を活用したレジャーへの影響、ライフラインへの影響


■本道の強みを活かす適応の取り組み
 国の影響評価等をもとに、道の地域特性などを踏まえ、重点的に取り組みを進める分野として「自然環境」「産業」「自然災害」「生活・健康」の4つを選定した。

  • 自然環境:豊かな自然環境の適切な保全と持続可能な利用
  • 産業:広大な大地や豊かな海にもたらされる資源を有効活用した、安全で安心な食糧供給/自然資源を活用した観光業の振興
  • 自然災害:各地域の地理的特性等を踏まえた災害に強い地域づくり
  • 生活・健康:道民の生命や生活の確保/災害に強い交通基盤の整備


■詳しくはこちら→PDF「道・気候変動の影響への適応方針」

老舗企業倒産・休廃業・解散、2017年度は461件で最多

 帝国データバンクは、業歴100年以上の「老舗企業」の倒産(法的整理)、休廃業・解散動向について集計・分析した結果を5月24日に公表しました。それによれば、業歴100年以上の老舗企業の2017年度の倒産・休廃業・解散は461件で最多となりました。特に、「酒店」「洋品店」など“B to C業種”の老舗企業で増加していました。

■老舗企業は全国で約2万8,000社、しかし…
 わが国は世界有数の“企業長寿大国”。100年に1度と言われるリーマン・ショック後の大不況、1000年に1度と言われる東日本大震災を経てなお事業を継続させ、業歴100年以上に達した老舗企業は全国で約2万8,000社もあります。
 しかし、近年はIT化などで加速する環境変化への対応が困難となり、退場を余儀なくされた老舗企業も見られ始めています。

■調査結果のポイント(同社発表)
●倒産・休廃業・解散動向
 業歴100年以上の老舗企業の倒産・休廃業・解散件数のうち、2017年度は461件(前年度比2.2%増)発生し、3年連続の前年度比増加となった。また、2017年度の件数は、リーマン・ショックが発生した2008年度(430件)や東日本大震災発生後の2012年度(417件)、人手不足が顕在化し始めた2016年度(451件)を上回り、過去最多を更新した。

●業種細分類別
 業種細分類別にみると、2017年度で最も多かったのは「ホテル・旅館」の18件。次いで、「酒小売業」(17件)、「貸事務所業」(16件)、「呉服・服地小売業」(15件)、「婦人・子供服小売業」(14件)となった。また、2000~2017年度の18年間累計では、これらの業種に加えて「酒類卸売業」や「米穀類小売業」なども上位となり、いわゆる「町の酒店」や「町の洋品店」といったB to Cの業種が上位を占めた。

■調査結果のまとめ(同)
 こうした老舗企業には後継者難問題に加え、消費者の好みや時代の変化、規制の改正や緩和、産業構造の変化に対応困難となり、事業継続を断念したケースが多い。
 特に、郊外の大型量販店やチェーン店、ショッピングモールといった大型商業施設の進出による経営環境の変化は、B to Cビジネスを展開する地場の老舗企業にとって大きな脅威になっていたと言えよう。
 また、倒産件数の約3倍にのぼる2万件超の休廃業・解散が年間で発生しているなか、得意先や関連会社の倒産、休廃業・解散により販路を失い、事業継続を断念せざるを得なかった小売業や卸売業の老舗企業も少なくない。そのため、B to Bビジネスを展開する老舗企業でも、既存の取引に捉われない継続的な販路確保が求められよう。
 一方、過大な設備投資や事業展開など、一度の経営判断が築き上げた信用を一気に低下させ、法的整理を余儀なくされた老舗企業も見られる。長い歴史を積み重ね、信用の代名詞たる老舗企業においても、近年ますますスピードアップしている環境変化に対応するため、これまで培った「軸」を守りつつ新たな挑戦を続けることが一層求められそうだ。

■詳しくはこちら→PDF「老舗企業倒産」

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