賃貸住宅オーナー様向け情報

2017.8.15
賃貸経営ニュースダイジェスト

貸家新設、6月分で20カ月ぶりに減少

 国土交通省が7月31日に公表した平成29年6月分の「新設住宅着工統計」によれば、貸家新設が前年同月より20カ月ぶりに減少しました。持家も3カ月ぶりの減少となったものの、分譲住宅が増加しため、新設住宅全体は1.7%増の8万7,456戸となりました。
 6月分の新設住宅着工数を利用関係別に見ると、持家は2万6,037戸となり、前年同月比3.4%の減少(3カ月ぶりの減少)。貸家は3万5,967戸となり、2.6%の減少(20カ月ぶり)、そして分譲住宅は2万4,976戸となり、15.5%の増加(先月の減少から再びの増加)。ほか、給与住宅は476戸。

LIFULL HOME’Sサイト上で「住宅評価書」の公開を開始

 LIFULL(ライフル)は、2017年8月1日から、「LIFULL HOME’S」サイト上で、既存住宅の建物検査(ホームインスペクション)の結果をまとめた「住宅評価書」の公開を開始しました。既存住宅の流通活性化に向けて今春から提供している「LIFULL HOME’S住宅評価」の一環として開始したもの。これにより、既存住宅を安心・納得して流通・購入できる市場の形成を貢献していきたいとしています。

■住宅評価書の情報公開と「LIFULL HOME’S 住宅評価」
 「LIFULL HOME’S住宅評価」は、消費者が既存住宅を購入するときの不安を解消し、現在2割程度にとどまっている既存住宅(中古マンション・中古戸建て)の流通を活性化することを狙いとしており、国土交通省の「住宅ストック維持・向上促進事業」(平成28年度、29年度)として採択されています。
 既存住宅の建物価値の検査・評価・見える化をカバーしており、サイト上での情報公開では、うち建物価値の「見える化」の実現。これによる主なメリットとして、次のような4点を挙げています。

①一定の基準を満たす建物検査が行われた物件のみを選定
 国交省が推奨する基準に沿って、信頼性の高い建物検査が行われた物件のみを掲載している。対象物件は、物件一覧から「LIFULL HOME’S住宅評価」アイコンで識別できる。ほか、対象物件だけをまとめた特集ページも設けているので、建物検査済みの中古マンション・戸建て物件を探すことができる。

②建物検査により標準以上の品質が保証された物件を認定
 対象物件のうち、「LIFULL HOME’S」が定めた基準をクリアした物件を「LIFULL HOME’S 認定物件」として表示している。認定は「価格査定」「瑕疵保険」「設備保証」「シロアリ検査(戸建てのみ)」の4項目ごとに行い、より安心して購入できる物件がひと目でわかる。

③モデル図などを用いたわかりやすい画面
 物件ごとの住宅評価書は、モデル図やアイコンを用いた見やすいページで内容を確認できる。査定価格や保証の金額、期間など、重要な項目は大きく表示するなど、住宅購入経験のない人も理解しやすいページデザインになっている。

④戸建ての建物と土地の価格を分割表示
 通常の査定では、建物と土地を合算した価格だけしか提示されないが、「LIFULL HOME’S住宅評価」では、それぞれ査定した金額を表示する(不動産流通推進センターの価格査定マニュアルを活用して価格査定している場合のみ)。

■LIFULL HOME'S住宅評価物件特集例(中古戸建て)
 →http://www.homes.co.jp/kodate/chuko/theme/12166/list/


TDB景気DI値、7月は旺盛な建設投資と猛暑が景気を押し上げ

 帝国データバンク(TDB)が8月3日に公表した2017年7月の「景気動向調査」によれば、景気DIは前月比0.8ポイント増の47.6となり、2カ月連続で改善しました。国内景気は、旺盛な建設投資や猛暑が寄与するかたちで大企業や建設業が50を上回るなど、回復が続いています。今後は「好調な輸出の継続に加え、建設関連と設備投資がけん引役となり、回復傾向が続く見込み」にあります。

■建設・製造・卸売など7業界が改善
 今回調査では、「建設」「製造」「卸売」「運輸・倉庫」など7業界が改善し、「農・林・水産」「小売」など3業界が悪化しました。猛暑により冷暖房機器の需要が上向いたほか、自然災害からの復旧・復興工事も「建設」を中心に押し上げ、建材関連などにも波及しました。また、好調な半導体や自動車を通じて「製造」や「卸売」の関連業種の景況感も上向きました。

■10地域中9地域が改善、四国横ばい
 地域別に見ると、「北海道」「北関東」「九州」など10地域中9地域が改善。「四国」が横ばいとなりました。台風や地震による災害復旧・復興工事が被災地域の「建設」など関連業界の景況感の押し上げに寄与。他方、国内外からの観光客数増加もプラス材料となりました。

■北海道の景気DI値48.4、2カ月ぶりに改善
 うち、「北海道」の景気DI値は48.4となり、前月比2.7ポイント増加。2カ月ぶりに改善しました。「建設」(景気DI値:4.5 ポイント増)は、災害復旧にともなう河川工事など公共工事の増加に加え、民間の建築工事が活発だったことなどもあり、「北海道」の景気DIを1.0 ポイント押し上げました。また、「卸売」(同2.9 ポイント増)は、建設業の持ち直しを受けて建材関連や化学品卸売が好調でした。

■詳しくはこちら→PDF「TDB7月景気動向調査」

首都圏内に実家がありながら1Rに単身入居

■約半数が「通勤」時間短縮のため
 首都圏に実家がありながらワンルームに単身入居している未婚の20代・30代の社会人を対象に、実家に帰る頻度など「親との距離感」について調査したところ、「一人暮らしの理由は半数が通勤時間の短縮」「実家に帰るのは5割強が半年に1回以下」などと、通勤事情や独立心から一人暮らしをする若者の意識と行動が検証できたということです。

■実家に帰るのは、5割強が半年に1回以下」
 この調査は、首都圏を中心に「ガーラマンションシリーズ」を展開するFJネクスト(東京)が2017年6月初旬に、インターネット調査会社を通じて実施しました。調査対象は首都圏(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県)のワンルーム単身入居者で、実家が首都圏にある社会人の未婚男女400人。

■質問の回答の要約は次の通りとなっています。
Q1 あなたが一人暮らしをしている理由は何ですか。
→約半数が「通勤時間の短縮」のため。

Q2 あなたが実家に帰る頻度はどの程度ですか。
→5割強が「半年に1回以下」。首都圏内の「帰省」も意外と少ない。

Q3 実家に帰る一番の理由は何ですか。(複数回答)
→お互いの「顔見せ」が約6割。男性20代前半は「親の顔が見たい」が44.1%(「親離れ」できない?)。

Q4 実家に帰らない理由は何ですか。
→ 約4人に3人が、「面倒」だから。「親とのコミュニケーションが面倒」は20代前半が0%なのに、30代後半は41.7%と格差。

Q5 親御さんがあなたの住まいに来ることがありますか。
→約6割が「この1年、1度も来ていない」。女性と20代前半は来訪頻度が上昇。

Q6 親御さんは、あなたの住まいの合鍵を持っていますか。
→親の合鍵所持率は約3割。男性よりも女性の方が高い。

Q7 親御さんから金銭的援助を受けていますか。
→金銭援助を受けている人は約1割。20代はやや多め。
→援助額は「1万円」が主流も、最大21万円というケースも。
→援助には、素直に「感謝」75.6%。ただし、「複雑」と感じる人も。

Q8 親御さんのありがたみを感じるのは、どのようなときですか。(複数回答)
→男性20代前半は「おふくろの味」がとても恋しい。

Q9 一人暮らしをやめて実家に戻りたい気持ちは何パーセントありますか。
→実家に戻りたい気持ち「0%」が46.0%、30代後半は56.0%に増大。「50%未満」は合計83.5%と大半が実家に戻ることに消極的。

Q10 親御さんとの心の距離は、住まいと実家の距離より近い、遠いか。
→「近い」34.8%、「遠い」22.5%で、離れて住んでいても心は離れていない。



住宅景況感調査、第1四半期は総受注戸数・金額、低層賃貸ともにマイナス

 住宅生産団体連合会は7月31日、平成29年7月度の「経営者の住宅景況感調査」の結果を公表しました。それによれば、平成29年度第1四半期実績(4~6月)の景況判断指数は、対前年同期比で、前4月度予測(総受注戸数+11ポイント、総受注金額+12ポイント)に対し、総受注戸数は△38ポイント、総受注金額は△29ポイントとなり、戸数は5四半期連続のマイナスとなりました。金額でも平成26年度第1四半期以来、約3年ぶりの2四半期連続のマイナス。うち、低層賃貸住宅は前4月度予測(受注戸数+17ポイント、受注金額+17ポイント)に対し受注戸数が△50ポイント、受注金額が△41ポイントと、3四半期連続でマイナスとなりました。

■第2四半期見通し、総受注戸数・金額ともプラス転換
 第1四半期実績に対しては、「注文住宅は受注減だが、分譲住宅は受注増のため、戸建住宅のビジネス全体の受注はそれほど落ち込んでいない。一次取得者からの受注は比較的堅調だが、建替えの顧客が受注までに時間がかかる傾向にある」「展示場来場は比較的堅調だったが、顧客が住宅購入及びリフォームに踏み切る決め手に欠け、商談の長期化が続いた」などのコメントが聞かれました。
 ただ、第2四半期見通し(平成29年7~9月)は、総受注戸数が+4ポイント、総受注金額が+8ポイントとプラスに転じています。これについては、「個人消費の回復基調が見られ、低金利の住宅ローンや政府の住宅取得支援策の継続もあり、住宅取得に対する関心は底堅く推移。賃貸住宅は受注環境に変化はなく、好調なトレンドが継続」「大幅な市場改善は見込めない分、ZEHの推進や共同建ての受注促進によって受注単価を上げていく」などといったコメントが出ています。

■低層賃貸も、第2四半期見通しは総受注戸数・金額ともプラス
 これらの中で、低層賃貸住宅の第1四半期実績は、前4月度予測(受注戸数+17ポイント、受注金額+17ポイント)に対して、受注戸数△50ポイント、受注金額△41ポイントと、3四半期連続でマイナスとなりました。「前年をやや下回るものの、都市部の3、4階建ての受注が賃貸住宅全体の受注を牽引している」「比較的規模の大きい共同建ての受注が伸びており、金額ベースでは堅調さが続いている」「棟数、金額ともに微減」「戸数は減少したものの単価がアップしたため金額は横ばいとなった」などのコメントが出ています。
 一方、第2四半期見通しは、受注戸数△13ポイント、受注金額△5ポイントと、マイナス予測となっています。コメントでは、「高品質な賃貸住宅需要の増加と相続税対応への高いニーズが継続しており、受注環境に大きな変化はなく、都市部を中心に好調なトレンドが続く」「都市部では、好調さを維持」「市場に大きな変化はなく、堅調な受注を見込む」「提案力強化などでプラスを予想」が見られます。

■詳しくは→PDF「7月度経営者住宅景況感調査」

住宅団地再生検討会(第2期)が8月スタート、制度見直しの活用など幅広く検討へ

 国土交通省は、老朽化した住宅団地の建て替え・改修を含めた再生を促進するため、「住宅団地の再生のあり方に関する検討会(第2期)」を8月1日にスタートさせました。最近実施した都市再開発法などの制度見直しによる再生や、戸建住宅団地の再生と魅力向上といった観点も含め、再生施策のあり方を幅広く検討していくことにしています。

■全国の住宅団地は5,000団地・200万戸、うち旧耐震基準1,600団地・50万戸
 全国の住宅団地は約5,000団地(約200万戸)があり、全国の総マンションストック数の1/3を占めています。うち、いわゆる旧耐震基準によるものが約1,600団地(約50万戸)。昭和58年以前に建設された東京都内の住宅団地は285団地ですが、うち96%にあたる275団地が敷地全体を共有しているタイプとなっています。

■現状の課題(第1期検討会)は、老朽化と高齢化が同時進行
 第1期検討会での取りまとめは、現状の課題として次のような点を指摘しました。

  • ストックの老朽化と居住者の高齢化が同時に進行している。
  • 住宅団地の老朽化が周辺地域全体の活力低下へ波及するなど、まちづくりの面からも課題が表面化している
  • 区分所有法に基づく権利関係にともなう合意形成が困難である。
  • 居住者の多様なニーズや立地特性に対応できる柔軟な事業手法が存在しない。
  • 「一団地認定」(建築基準法第86条、*)の変更・廃止手続きに向けた合意形成が困難である。

■第1期検討会が提唱した「当面の課題」と「中期的課題」
 そのうえで検討会では、「当面実現すべき事項」として、①地域の拠点として再生を図る場合の市街地再開発事業適用の円滑化、②既存ストックの活用など立地特性に応じた柔軟な事業実施を可能とするための仕組み、③一団地認定の職権取消しが可能であることの明確化、を提示。
 また、「今後中期的に実現していくべき事項」として、①より広範な住宅団地等に適用可能となる柔軟な再生手法の実現、②一団地認定制度をより使いやすくするための検討、を提唱しています。

*一団地認定:特定行政庁が、「一つの団地の土地」を「一つの敷地」と見なして、建築規制を緩和して適用する認定制度。建築確認は本来、一つの建物ごとに独立した敷地を確定し、建築基準に適合するかが判断されます。しかし、一団地認定を受ければ、複数の建物を建築するときでも“一つの敷地に建築する”と見なされ、接道義務、容積率制限、建ぺい率制限、日影規制などが緩和されます。

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