賃貸住宅オーナー様向け情報

2019.8.15
賃貸経営ニュースダイジェスト

国交省・経産省、注文戸建と賃貸アパートのトップランナー基準案示す

 国土交通省と経済産業省は、住宅・建築物の省エネ基準の改正に関する合同会議を8月8日に開き、新たに「住宅トップランナー制度」の対象に追加された「注文戸建住宅」と「賃貸アパート」の基準案を示すとともに、「戸建建売住宅」については目標年度、水準とも据え置く考えを明らかにしました。また、戸建住宅・小規模建築物の省エネ性能の評価方法については、手計算で対応できる計算シートを作成するなど簡素化を進める方針です。
 賃貸アパートについては、対象を年間1,000戸以上供給する住宅事業者とし、目標年度を「2024年度以降」、目指すべき水準を①外皮基準:各年度に供給する全ての住宅が省エネ基準に適合、②一次エネ基準:各年度に供給する全ての住宅の平均で省エネ基準に比べて10%削減、とする予定です。

■戸建住宅・小規模建築物の省エネ性能評価、手計算シート追加などで簡素化
 オフィスビル、マンション、戸建住宅等に対する規制強化を盛り込んだ「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律」の一部改正は2019年5月に公布されました。
 これを受け、戸建住宅については公布後2年以内に「省エネ性能に関する説明の義務付け」、大手住宅供給事業者には公布後6カ月以内に戸建住宅へのトップランナー制度が、これまでの建売戸建に注文戸建、賃貸アパートを加えて全面展開されます。
 合同会議では、9月2日開催の第12回会合で省令・告示案をまとめ、同初旬にパブリックコメントに付し、10月24日の第13回会合で取りまとめる予定です。

■トップランナー制度の見直し案
 トップランナー制度の全面展開の関するポイントは次の通り(対応案から概要抜粋)。

●注文戸建住宅(対象:年間300戸以上供給する住宅事業者)
 目指す水準として、次の通り設定する。
①目標年度:2024年度以降
②水準:
【外皮基準】各年度に供給する全ての住宅が省エネ基準に適合
【一次エネ基準】各年度に供給する全ての住宅の平均で省エネ基準(その他一次エネルギー消費量を除く)に比べて25%削減
 ただし、当面の一次エネ基準としては、各年度に供給する全ての住宅の平均で省エネ基準に比べて20%削減とする。

  • 床暖房を採用した住宅の普及状況を踏まえ、床暖房に関する設計一次エネルギー消費量の取扱等の見直しを行った上で、住宅事業者の供給する注文戸建住宅の省エネ性能の実態を踏まえて、当面の水準から目指す水準への移行について判断を行うものとする。
  • 注文戸建住宅の省エネ性能については、建築主の意向が大きくはたらくことから、住宅トップランナー制度に基づく勧告・命令に当たっては、これらの事情を踏まえて判断することとする。

●賃貸アパート(対象:年間1,000戸以上供給する住宅事業者)
 目指す水準として、次の通り設定する。
①目標年度:2024年度以降
②水準:
【外皮基準】各年度に供給する全ての住宅が省エネ基準に適合
【一次エネ基準】各年度に供給する全ての住宅の平均で省エネ基準(その他一次エネルギー消費量を除く)に比べて10%削減

  • 賃貸アパートの省エネ性能については、建築主の意向が大きくはたらくことから、住宅トップランナー制度に基づく勧告・命令にあたっては、これらの事情を踏まえて判断することとする。

●建売戸建住宅(対象:年間150戸以上供給する住宅事業者)
 現行の目標年度・水準のまま据え置くこととする。
①目標年度:2020年度以降
②水準:
【外皮基準】各年度に供給する全ての住宅が省エネ基準に適合
【一次エネ基準】各年度に供給する全ての住宅の平均で省エネ基準(その他一次エネルギー消費量を除く)に比べて15%削減

●戸建住宅・小規模建築物の省エネ性能評価方法の簡素化
 現行の評価方法に加えて以下の評価方法を追加する。
①外皮性能
 一定のモデルに基づき部位別の外皮面積の割合を固定値とするとともに、断熱材以外の断面構成要素(内装下地材等の面材、空気層等)の熱抵抗値等について固定値とすることで、断熱材や窓の仕様のみの情報で外皮性能を算出できる評価方法を構築。

②一次エネルギー消費性能
 空調設備の効率等の詳細な仕様を固定値とすることで、空調設備の種類など簡易な情報のみで一次エネルギー消費性能を算出できる評価方法を構築。
※固定値については、現行の評価方法と比較して安全側となるよう(性能が低く出るよう)に設定。

  • 戸建住宅の評価については、これらをWEBプログラムに入力するのではなく、手計算で対応できるよう計算シートを作成する。
  • また、これをもとに、具体的な建材の組合せについて例示を可能とする仕組みについて検討する。

■詳しくはこちら→PDF「建築物エネルギー消費性能基準等に係る概要案」


マンション管理業者への立入検査、2018年度は指導率43.2%に悪化

 国土交通省は7月31日、マンション管理業者への2018年度「全国一斉立入検査の結果を公表しました。それによれば、昨年10月以降の3カ月間に、全国146社(前年度145社)に対して実施したところ、うち63社(55社)で違反が見つかり是正指導を行いました。指導率は43.2%(37.9%)。

■依然「制度改正への理解不足」目立つ
 マンション管理業者は登録数が1,989社(2018年度末)、またマンションのストック戸数は約655万戸(2018年末)に達しています。
 今回の検査では、前年度に続き、5つの重要項目(管理業務主任者の設置、重要事項の説明等、契約の成立時の書面の交付、財産の分別管理及び管理事務の報告)を中心に実施しました。その結果、今年度の指導率は43.2%となり、前年度より5.3ポイント悪化し、過去5年間の平均(40.1%)をも3.1ポイント上回りました。
 2009年5月の省令改正で行われた管理組合財産の分別管理方法等の見直しなど、制度改正への理解不足が依然として見られており、この制度改正に係る違反を除くと是正指導社数は58社、指導率は39.7%となります。
 国交省では、違反業者には立入検査時に是正を指導したが、引き続き立入検査などを通じて法令遵守を指導するとともに、悪質な違反には適正化法に基づいて厳正かつ適正に対処していく考え。

●適正化法の条項ごとの是正指導社数(重複該当あり、カッコ内は制度改正に係る違反を除いたもの)
①管理業務主任者の設置(第56条関係:8社(8社)
②重要事項の説明等(第72条関係):48社(45社)
③契約の成立時の書面の交付(第73条関係):38社(35社)
④財産の分別管理(第条関係):22社(2社)
⑤管理事務の報告(第77条関係):32社(30社)

●是正指導事項別の傾向

  • 是正指導事項別の指導業者件数は、「重要事項の説明等」が最も多く、次いで「契約の成立時の書面の交付」、「管理事務の報告」、「財産の分別管理」、「管理業務主任者の設置」の順となっている。
  • 是正指導事項別の指導率を前年度の結果と比較すると、「重要事項の説明等」(32.9%、前年度23.4%)、「契約の成立時の書面の交付」(26.0%、同18.6%))などと、他の項目についても増加傾向となった。

国交省・検討会、再発防止で6対策を提言

■賃貸共同住宅不適合事案、2社に厳正対応
 有力業者であるレオパレス21と大和ハウス工業で、相次いで賃貸共同住宅の不適合事案が発覚したことを受け、国土交通省の検討会は8月2日、違反情報の共有体制の構築や、工事監理ガイドラインの策定など6つの再発防止策を提言しました。また、両社に今後、再発防止策の実施状況の定期的公表、調査・改修状況の継続的公表、さらに建築士法上の処分など厳正な対応を求める内容になっています。

■レオパレス21、大和ハウス工業での事案発生要因
 検討会(共同住宅の建築時の品質管理のあり方に関する検討会)は2月20日に発足。専門的見地から検討を進め、提言内容を8月2日に報告書としてとりまとめました。
 検討会ではまず、両社が依頼した外部調査委員会の報告内容を検証するとともに、国土交通省による調査を踏まえ、不正事案の発生原因と課題を整理。
 レオパレス21では、「本部が虚偽の建築確認申請をさせるなど、設計図書と異なる施工が組織的に行われていた」「工事監理の人員・体制の確保、確認申請図書と施工関係図書の整合確認、工事組立て済みパネルの照合確認が不十分であった」と分析。
 また、大和ハウス工業では、「型式適合認定に関する事業所への周知が不十分で、設計における型式適合の確認を事業所任せにしていた」と判断しました。




■まず「違反情報の共有体制」構築、「工事監理ガイド」策定
 そのうえで、今後の再発防止策として、「制度的な対応」面から次の5施策を提言しました。

  • 国土交通省と特定行政庁や特定行政庁間における違反情報等の共有体制を構築する。
  • 「賃貸共同住宅に係る工事監理ガイドライン」を策定し、実施状況を中間・完了検査で確認する。また、特定行政庁に中間検査の工程指定を要請する。
  • 大手賃貸共同住宅供給事業者で対応が望まれる「品質管理の高度化指針」を策定する。
  • 工事監理者のための通報窓口を設置する。
  • 型式部材等製造者認証において、監査の仕組みの実施状況等を審査する。
     また、不適合事案に係る「各事業者への対応」面では、
  • 国土交通省が各事業者における再発防止策の実施と改修等の確実な実施を指導する。
    としています。

 すでに発表されているように、レオパレス21では対応が遅れがちになっているだけでなく、オーナーを巻き込んだ経営不安説まで広がっています。マイナスイメージが業界全体に広がらないよう、こうした再発防止策を早期・確実に徹底するよう求められています

住宅ローンの顧客満足度ランキング、9連続でソニー銀行がトップ

 「住宅ローン」の顧客満足度ランキング(オリコン)で、2019年も1位はソニー銀行となりました。同社のトップは9年連続で、8つの評価項目のうち「商品内容」「手続き」などを含む5項目で1位を獲得したということです。

■8つの評価項目で判断、2位イオン銀行、3位新生銀行
 評価項目は、商品内容、担当者、付帯サービス、手続き、金利・手数料、保証料、繰り上げ返済、サイトのわかりやすさ、です。
 2位はイオン銀行。団体信用生命保険や提携サービスへの優遇などの「付帯サービス」で、3位の新生銀行は「手数料・保証料」で1位を獲得しました。
 オリコンでは「金利の安さだけではなく、各社がサービスの特徴としている付加価値を理解して選択することも大切です」とアドバイスをしています。

住宅ローン・ランキング
1位:ソニー銀行(72.61点)
2位:イオン銀行(70.99点)
3位:新生銀行(70.84点)
4位:青森銀行(69.93点)
5位:じぶん銀行(69.71点)
6位:住信SBIネット銀行(69.69点)
7位:みちのく銀行(69.56点)
8位:楽天銀行(69.20点)
9位:みずほ銀行(68.72点)
10位:肥後銀行(68.48点)


平成生まれのライフスタイル

■「知らない電話には出ない」8割、「プライベートではLINE」9割
 全国の平成生まれの男女(18~30歳)に、連絡手段について聞いたところ、「知らない番号から電話がかかってきても、すぐには出ない」(81.7%)、「プライベートでよく使う連絡手段はLINE」(89.8%)、「不動産会社からの連絡手段はGmailなどのWebメールを希望」(50.5%)などといったライフスタイルがみられました。

■不動産屋からの連絡…Webメール希望が5割
 それほど接する機会は多くないものの、オーナーとして、若い居住者のライフスタイルを知っておくに越したことはありません。この調査はアットホームが質問事項を連絡手段に絞り、全国412名の平成生まれを対象に実施し、7月31日に公表しました。
 結果はこうなりました。
●知らない番号から電話がかかってきたら、どう対応しているか
 「すぐに出る」は17.7%にとどまり、約8割がすぐには出ないことがわかりました。最も多かったのは、「すぐには出ずに、番号を調べてからかけ直す」。男女別でみると、女性が55.3%と男性より20.3ポイント高くなりました。


●プライベートでよく使う連絡手段は
 約9割(89.8%)が「LINE」、次いで「電話」が56.1%でした。一方、お部屋探しの際、不動産会社からの連絡手段では「GmailなどのWebメール」を希望する人が50.5%と約半数となり、同じメールでも「携帯キャリアメール」とは19.2ポイントの差がありました。
 連絡を取る相手や内容によって、ツールを使い分けているようです。


このページの先頭へ