賃貸住宅オーナー様向け情報

2020.1.15
賃貸経営ニュースダイジェスト

2019年11月新設住宅着工

11月の貸家新築数は前年同月比17.5%減、15カ月連続で減少

国土交通省が12月26日に公表した2019年11月分に新設住宅着工統計によれば、着工総数は73,523戸となり、前年同月比12.7%と2ケタも減少しました。減少は5カ月連続。特に、投資用不動産の不正融資や有力業者の不正建築問題などを受け、貸家が28,779戸と17.5%も減少しました。減少は15カ月連続です。

全国の概況

1. 総戸数:73,523戸(前年同月比12.7%減、5カ月連続の減少)
2. 利用関係別戸数
①持家:23,655戸(前年同月比7.3%減、4カ月連続の減少)
②貸家:28,779戸(前年同月比17.5%減、15カ月連続の減少)
③分譲住宅:20,819戸(前年同月比10.3%減、6カ月ぶりの減少)
・マンション:7,995戸(同23.6%減、4カ月ぶりの減少)
・一戸建住宅:12,705戸(同1.1%増、6カ月連続の増加)

おとり広告

首都圏公正取引協調べ、調べた24社の7割で「おとり広告」

(公社)首都圏不動産公正取引協議会は2019年12月23日、インターネット賃貸広告の一斉調査(第6回)の結果を公表しました。調査対象とした24社のうち17社(70.8%)に「おとり広告」が認められました。

調査対象256物件のうち、「おとり広告」が15.6%

ポータルサイト広告適正化部会の構成会社4社が運営する不動産情報サイト(at home、CHINTAI、LIFULL HOME‘S、SUUMO)に掲載されていた賃貸住宅のうち、一定のロジックに基づき、契約済みの「おとり広告」の可能性が極めて高い物件、256物件を抽出。これらの物件を掲載している事業者24社(27店舗)を調査したところ、17社(70.8%)に「おとり広告」が認められました。店舗別では、調査対象店舗27店舗のうち17店舗(63.0%)の広告に「おとり広告」が認められた。
 物件ベースでは、調査対象256物件のうち40物件(15.6%)が「おとり広告」と認められました。
 協議会ではこれら17社に、その内容に応じた一定の措置を講じることにしています。

東京都トラブル防止ガイドライン

東京都、「トラブル防止ガイドライン」(概要版)の日・英・中・韓版を制作

東京都(都市整備局住宅政策推進部不動産業課)は2019年12月20日、賃貸住宅居住者の多様化・国際化に対応し、「賃貸住宅トラブル防止ガイドライン」(概要版)を、日本語版のほか、英語、中国語、韓国語版を制作し公表しました。

条例で義務付けている説明の意味や内容も解説

賃貸住宅のトラブルを防止するために知っておきたい退去時の敷金精算や入居期間中の修繕に関する費用負担の原則、賃貸借契約、住まい方等で注意すべきことをわかりやすく説明。ほか、東京都の条例で義務付けている説明の意味や内容、また国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」などを理解してもらう内容になっています。

■詳しくは下記PDFへ↓
PDF「全文」
PDF「英語版<English>」
PDF「中国語(簡体字)版<中文>」
PDF「韓国語版<한글>」

日管協短観&2019年度上期

日管協短観、2019年度上期は入居率95.4%(全国)を確保

(公財)日本賃貸住宅管理協会は2019年12月13日、第22回賃貸住宅市場景況感調査「日管協短観(2019年度上期)」を公表しました。それによれば、仕入れは新築が大きく下落する一方、既存は上昇。入居率は95.4%(全国)と高い入居率を確保しました。また、月初全体の滞納率、月末での1カ月滞納率はともに全エリアで下降。平均居住期間(全国)は、一般単身(学生除く)の「4年以上」が約3割と前年同時期より長期化し、高齢者(65歳以上)の「6年以上」が約7割を占めました。

家賃保証会社利用、民法改正を受け全エリアで上昇(関西100%)

主な調査結果は次の通りです。

●業況判断指数DI値の推移(まとめ)

  • 反響効果では、ポータルサイトが特に上昇。反響数は特にメールで大きく上昇している。
  • また、来客数は学生、一般単身、高齢者で大きく上昇した。
  • 賃貸成約件数は上昇、成約賃料は1LDK~2DK、2LDK~で上昇したが、売上の賃貸仲介、管理手数料はほぼ横ばい。売買成約件数、売買手数料売上は下降した。
  • 入居条件では、賃料以外の全てで下降。また、入居時条件交渉も全てで下降した。

●告知媒体

  • 全国では、ポータルサイトが前年同期から増加。
  • エリア別にみると、ポータルサイトはいずれのエリアにおいても増加している。
    【考察】前年の下期同様、PCやスマートフォンで物件探しを行っている比率が、さらに高まってきている。複数物件の比較が容易であることも、増加要因と言える。

●反響効果

  • 全体では、「増加」比率が5割超。特にポータルサイトの「増加」比率が約6割と高い。
  • 全エリアでポータルサイトの「増加」比率が高いが、特にその他のエリアで 7割近い。
    【考察】紙媒体に大きな変化は見られない。自社HPを充実させて、ユーザーの囲い込みを図ろうとしている傾向がうかがえる。

●反響数

  • 全体では「増加」が約6割。特にメールの「増加」比率が約7割となった。
  • その他のエリアで、メールの「増加」比率が8割以上。
    【考察】・反響数が増加しているものの、まだ、直接来店にまでは達していない。

●来客数

  • 全体では「増加」比率が約4割で、特に、一般単身(学生除)と高齢者(65歳以上)が4割弱。
  • 関西圏、その他エリアでは一般単身(学生除)の「増加」比率が約5割。また、その他エリアでは、高齢者も「増加」比率が5割超。
    【考察】首都圏以外で、企業の転勤が増加している可能性がある。法人の大幅な増加は景気好転の影響による。また、当面は外国人の増加傾向が続くと思われる。

●成約件数

  • 全国でみると、賃貸は「増加」比率が4割以上。一方、売買では「変化なし」が約6割。
  • エリア別にみると、関西圏で賃貸の「増加」比率が5割以上だった。
    【考察】賃貸は順調に推移するも、売買は鈍化。

●成約賃料

  • 全体でみると、「変化なし」が約5割。
  • 首都圏において、他2エリアよりすべての間取りで「増加」比率が高い。特に1LDK~2DKの「増加」比率は4割弱。
    【考察】首都圏・関西圏を除くエリア・首都圏への人口流入、市場性の高い都心物件の賃料アップが影響していると思われる。
  • 一般単身者の1LDKの需要が高まっているため、1LDK~2DKの物件の新築比率も高まっていると思われる。

●仕入(新規管理受託戸数)

  • 全体では「増加」比率が4割強。
  • その他のエリアでは、「増加比率」が約5割となった。
    【考察】管理替え受託に注力している影響があらわれているのではないか。

●売上傾向

  • 全国では、リフォーム関連等の「増加」比率が高く、4割強。
  • 関西圏でリフォーム関連等、付帯商品(保険等)の「増加」比率が、6割弱と特に高い。
    【考察】入居率を上げるため、リフォームの質を高めている可能性がある。中古物件のリノベーション増も影響していると思われる。

●入居率・滞納率
 ①入居率

  • 委託管理は、首都圏以外で上昇。
  • 委託管理の首都圏は下降しているものの、ほぼ前年の水準を保っている。
  • サブリースは、いずれのエリアにおいても上昇。
    【考察】サブリースの入居率が上昇しているのは、会社の利益に直結しているためと思われる。

 ②滞納率

  • 月初全体の滞納率、月末での1カ月滞納率は、全エリアで下降。特に首都圏で、月末での1カ月滞納率が大幅に下降している。
  • 月末での2カ月以上滞納率は、関西圏以外で下降。
    【考察】機関保証の利用件数の増加が、影響している可能性も考えられる。

●平均居住期間

  • 全国では、一般単身(学生除)の「4年以上」が約3割と、前年同期に比べてやや長期化。また、高齢者(65歳以上)の「6年以上」が約7割を占めている。
  • エリア別では、関西圏の一般ファミリーの「4年以上」が約9割。
    【考察】転居費用を捻出できるほどまで、景気は上昇していない。そのため、節約する傾向も影響していると思われる。

●一時金・家賃保証会社利用
 ①一時金

  • 礼金は、首都圏のみ上昇。
  • 敷金(保証金)は、首都圏と関西圏で上昇。
    【考察】微増であり、敷金は2カ月分まで戻っていない。市場性の高いエリアは、一時金アップも可能。

 ②家賃保証会社利用割合

  • いずれのエリアも上昇し、特に関西圏では100%。
  • 機関保証への加入必須割合は全国で8割超。全エリアで大幅に上昇。
  • 家賃保証会社利用数は、首都圏、関西圏で上昇。特に首都圏では4社以上となった。
    【考察】民法改正による極度額設定が影響している。

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■詳しくはこちら→PDF「第22回日管協短観」

日管協短観&心理的暇疵物件

事故物件の重説は「当該住戸のみ」7割、入れ替え「1回」最多

(公財)日本賃貸住宅管理協会は2019年12月13日に公表した第22回賃貸住宅市場景況感調査「日管協短観(2019年度上期)」の中で、いわゆる“事故物件”などの心理的瑕疵物件における重要事項説明(重説)の実態を調査し、結果を公表しました。それによれば、重説を行う範囲は約7割が「当該住戸のみ」で、告知期間は入居者入れ替え「1回」が最も高く4割。自由記述では、「事故の内容や状況などによって対応を変えている」などが見られました。

日管協調査の結果概要

●重要事項説明を行う範囲
 ①対象となる住戸などの位置…「当該住戸のみ」が約7割、

  • 全国では、「当該住戸のみ」が最も高く、約7割となっている。
  • エリア別に見ても、「当該住戸のみ」が最も高い傾向は変わらない。
  • 自由記入欄への回答では、「状況による」「事故のレベルや騒ぎの有無等を考慮し説明範囲を決める」「基本は当該住戸のみだが、亡くなり方や場所により対象範囲を広げる」などがあった。
    【考察】規模や物件構造による違いは考慮すべき必要がある。

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 ②重要事項説明を行う範囲…「室内で自殺」のとき7割強

  • 最も高いのは、「室内で自殺」で7割強。室内で亡くなった場合では状況を問わず、約6が重要事項説明を行うと回答した。
  • エリア別においても、比率に差はあるものの、概ね同傾向にある。
  • 自由記入欄への回答では「都度、弁護士に確認(発見までの日数等)」などがあった。
    【考察】賃貸住宅管理業界では、本件については慎重な対応を推進している。

●重要事項説明における告知期間…入れ替えで多いのは「1回」、関西は2回

  • 「入居者1回入れ替え」が最も高く、約4割となっている。
  • 首都圏、その他エリアでも、「入居者1回入れ替え」が最も高い。
  • 関西圏では、「入居者2回入れ替え」が最も高い。
  • 自由記入欄への回答では、「内容により期間を設定」「自殺は数回だが、他殺は半永久」「原則1回だが、認知度や入居期間により変更する場合がある」「弁護士に相談」などがあった。
    【考察】事例によって多様な処理がされている。地域によっては、仮に10年以上が経過しても風評が消えないことがあるなど、地域によってバラつきが大きい。

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●判明したきっかけ…「家族からの連絡」が約8割、関西では職場・近隣など

  • 全国では、「家族からの連絡」が最も高く、約8割を占める。
  • 首都圏、その他のエリアでも、「家族からの連絡」が最も高い。
  • 関西圏で高いのは、「職場からの連絡」と「近隣の住戸及び他の入居者からの連絡」である。
    【考察】関西圏では、近隣住民同士の付き合いが深いケースが多いため、近隣住民等によって判明する比率も高い。

郵便配達率

宅配便再配達率、2019年10月は15.0%でやや改善

国土交通省は2019年12月24日、2019年10月の宅配便再配達率は15.0%となり、前年同期より0.2ポイント改善されたと公表しました。目標としては、2020年度には13%程度まで抑えたい方針。

改善目標は2020年度13%前後

ライフスタイルの多様化とともに電子商取引(EC)が急速に拡大し、宅配便の取り扱い個数が増加している一方、宅配便の再配達はCO2排出量の増加やドライバー不足を深刻化させるなど、重大な社会問題になっています。このため、国土交通省では「総合物流施策推進プログラム」で宅配便の再配達率の削減目標を設定(2017年度16%程度→2020年度13%程度)し、対策の浸透に取り組んでいます。
 再配達率は相対的に低い地方では1.4ポイントも減りましたが、都市部では0.1ポイント増えました。個数の多い都市近郊部は0.3ポイントの改善。

調査結果(単位:個)

令和元年10月 平成30年10月
(前年同月調査)
総 数 再配達数 再配達率 総 数 再配達数 再配達率
都 市 部 839,143 139,158 16.6% 844,935 139,486 16.5%
都市部近郊 1,325,342 189,901 14.3% 1,436,175 209,040 14.6%
地   方 130,910 15,080 11.5% 126,629 16,372 12.9%
総   計 2,295,395 344,139 15.0% 2,407,739 364,898 15.2%

民間住宅ローンの貸出動向

民間住宅ローンの貸出動向、アパートローンは「減少」増える

住宅金融支援機構は2019年12月20日、2019年度「民間住宅ローンの貸出動向調査 (2018年度分)の結果を公表しました。それによれば、アパートローンの2018年度の新規貸出額の対前年度増減は、「大幅減」「減少」の合計割合が増加。業態別では特に、地方銀行、信用金庫、その他金融機関で「大幅減」「減少」の合計割合が増加しました。また、アパートローンへの取り組み姿勢は、新規・借換については現状、今後とも「積極的」が減少し、「消極的(慎重、縮小)」が増加しました。

調査結果の主なポイント

●民間住宅ローン

  • 新規貸出額の金利タイプ別構成比は、「変動金利型」が2年連続で増加
    2018年度の新規貸出額の金利タイプ別構成比は、「変動金利型」が70.4%となり、2年連続で増加(前回調査:63.9%、前々回調査:49.9%)しました。一方、「固定期間選択型(10年)」は14.3%となり、2年連続で減少(前回調査:19.7%、前々回調査:28.8%)しました。
  • 新規貸出額に占める借換割合は、2年連続で減少
    2018年度の新規貸出額に占める借換割合は、単純平均で15.4%となり、2年連続で減少(前回調査:19.8%、前々回調査:25.9%)しました。
  • 今後重視する商品は、「中古住宅向け」及び「リバースモーゲージ」が増加
    今後重視する商品は、「中古住宅向け」が74.0%(前回調査:67.9%)、「リバースモーゲージ」が20.7%(前回調査:16.3%)と増加しました。

●アパートローン

  • 2018年度のアパートローン新規貸出額の対前年度増減については、全体では「大幅減」「減少」の合計割合が増加した。業態別では、地方銀行、信用金庫、その他金融機関で「大幅減」「減少」の合計割合が増加した。
  • アパートローンへの取り組み姿勢は、新規・借換について、現状、今後とも、「積極的」が減少し、「消極的(慎重、縮小)」が増加した。前年度と比べたアパートローンへの取り組み姿勢の変化については、「特に変化なし」(59.0%)が最も多いが、次いで「リスク管理の強化」(33.7%)、「採算性の見直し」(12.6%)となった。
  • 「アパートローンへの取り組み姿勢」で「今後、積極的」を選択した回答機関において、アパートローンを積極化する方策としては、「借換案件の増強」(34.5%)が最も多かったが、前回調査と比較して12.3%低下した。次いで「営業体制強化」(34.5%)、「商品力強化」及び「営業エリア等の拡充や見直し」(各31.0%)となった。
  • 取り扱い中の商品で、「アパートローン」を選択した機関に、融資にあたって重視する点について聞いたところ、「物件の収支バランス」(96.3%)が最も多く、次いで「顧客属性(返済能力など)」(85.9%)、「立地(利便性)」(74.3%)となった。また、アパートローンの取扱いについて聞いたところ、主に取り扱う住戸タイプについては「夫婦のみ世帯向け(1LDK~2DK)」(40.1%)が最も多く、連帯保証の必要性については「その他」(68.3%)が最も多かった。また、審査実施部門については「自らの審査部門」(81.3%)が最も多かった。

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