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2019.6.1
賃貸経営ニュースダイジェスト

自宅所有者、住み替えでの賃貸派は3割、理由は「家のメンテナンスが不要」など

 自宅所有者の7割が住み替えるなら「次も購入がいい」と考えており、賃借派は3割。賃借派の6割はメリットとして「家のメンテナンスが不要」を挙げています。

■「家の概念」変化中、コンパクト空間・シンプル生活を選ぶ人も
 この調査は、不動産関連の比較査定サイト「リビンマッチ」を運営するリビン・テクノロジーズが3月下旬から4月上旬にかけて実施。サイトを利用して自宅を所有している20歳以上の男女全国358人に、「住み替えるなら購入か賃貸か」を聞きました。
 同社では調査結果を受け、「近年、断捨離などで不要なものを排除し、本当に必要なものしか持たないミニマムな暮らし方、子どもの独立や老後を見据えての住み替えが注目されている。それにより、ものがたくさん収納できる広さよりもコンパクトな空間でのシンプルな生活を選ぶ人も増えており、家に対する概念も変化している」とコメントしています。

■主な結果は次の通り
●住み替えるなら「次も購入がいい」68.7%
 「自宅の種別」を聞いたところ、「戸建て」(80.2%)、「集合住宅」(19.8%)であった。続いて、「もし住み替えるなら、また購入? それとも賃貸?」を聞いたところ、「購入」(68.7%)、「賃貸」(31.3%)となった。




●“自宅=資産”と考えている人が63.4%
 「購入」と回答した人の理由は、「自分の資産になる」(44.7%)が最も多く、次いで「家賃を払うのがもったいない」「子どもに残せる」(各37.4%)、「満足感や安心感が得られる」(27.2%)、「ペットを飼える」(19.9%)、「社会的信用を得られる」(8.5%)などとなった。「自分の資産になる」と「子どもに残せる」と回答した人は計63.4%もあり、“自宅=資産”と考えている人が多かった。




●賃貸派の理由は「家のメンテが不要」「固定資産税の支払いがない」が各50%台
 次も「賃貸」と回答した人の理由は、「家のメンテナンスが不要」(57.1%)、「固定資産税の支払いがない」(50.9%)が半数以上を占めた。
 これに、「ライフスタイルに合わせた住み替えが可能」(38.4%)、「ローンがないので破綻リスクがない」(33.0%)、「収入がダウンしても住み替えで対応可能」(28.6%)、「コンパクトな家に住める」(25.9%)、「近所トラブルがあっても引っ越しで解決」(17.9%)、「地価の変動や災害による不動産価値への不安がない」(12.5%)などが続いた。





住宅景況感調査、消費税引き上げの顕著な駆け込みは賃貸住宅にとどまる

 (一社)住宅生産団体連合会は4月26日、2019年度第1回「経営者の住宅景況感調査」の結果を公表しました。それによれば、2018年度第4四半期(2019年1~3月)の総受注実績に基づく景況判断指数は、前1月度予測を戸数、金額ともに上回りました。一方、2019年度第1四半期(同4~6月)の総受注見通しに基づく景況判断指数は、戸数、金額ともややマイナスになったものの、半数以上の企業は「プラス・マイナス変わらず」と回答しています。

■賃貸住宅、今後は反動減始まる見通し
 レポートは、2018年度第4四半期実績値について、「消費税率8%への引き上げ直前の調査(2013年10月報告)では、戸数が+93、金額が+97であったので、10%への引き上げ予定の今回は、顕著な駆け込みが賃貸住宅にとどまっている」と見ています。
 こうした中、低層賃貸住宅の2018年度第4四半期景況判断指数は戸数、金額ともに見通しを大きく上回り、戸数は10四半期ぶりにプラスに転じました。ただ、2019年度第1四半期景況判断指数は反動減が見込まれる見通しになっています。
 2019年度の新設住宅着工戸数の予測は、こうした状況を受けて、前回(1月)調査時の92.7万戸から0.2万戸少ない92.5万戸に下方修正となりました。うち、賃貸住宅は0.4万戸少ない39.2万戸。

■総数ベースの景況判断指数
●2018年度第4四半期実績
 前年同期比で、前1月度予測(総受注戸数+46ポイント、総受注金額+54ポイント)に対し、受注戸数は+54ポイント、総受注金額は+63ポイントとなり、戸数、金額ともに見通しを上回る結果となった。前10~12月度実績は総受注戸数+19、総受注金額+33であった。
 コメントでは、分譲以外のセグメントは好調に推移し、総数の押し上げにつながったとする企業が多かった。

●2019年度第1四半期見通し
 総受注戸数は△8ポイント、総受注金額は△4ポイントとなり、若干マイナスに振れたが、半数以上の企業は「プラス・マイナス変わらず」と回答している。
 コメントでは、総じて賃貸住宅の反動減を戸建てとリフォーム受注で相殺するとの見通しが多いが、落込みを懸念しマイナスと予測する企業も3社ある。

■低層賃貸住宅の景況判断指数
●2018年度第4四半期実績
 前年同期比で、前1月度予測(受注戸数+27ポイント、受注金額+18ポイント)に対し、受注戸数+90ポイント、受注金額+90ポイントと見通しを大きく上回り、戸数は10四半期ぶりにプラスに転じた。前10~12月度実績は受注戸数△5ポイント、受注金額+5であった。
 コメントでは、回答10社のうち、「変わらず」と答えた1社を除く全企業が戸数、金額ともに「10%以上良かった と回答し、賃貸住宅受注に駆け込みがあったとコメントした。消費税率8%直前の調査では、戸数が+85、金額も+85であった。

●2019年度第1四半期見通し
 受注戸数△45ポイント、受注金額△40ポイントとなっている。
 コメントでは、戸数、金額ともに、全社が「変わらず」~「悪くなる」としている。資産活用や建て替え、都市部の相続税対策などなどから受注を下支えしてきた底堅いニーズは継続するとしても、反動減にともなう受注減の大きさを予測している。


賃貸仲介、近畿圏は横ばい、首都圏は年を追うごとに上昇中

 アットホ-ムは5月14日、2019年1~3月期の「地場の不動産仲介業における景況感調査」の結果を公表しました。それによれば、当期の業況判断指数(業況DI)は、「近畿圏は売買が2期連続で50を超えて好調が目立つ。賃貸仲介はここ1年横ばい」「首都圏では賃貸の繁忙期である1~3月期が2017年以降、年を追うごとに上昇する一方、売買は2017年10~12月期以降ゆるやかに低下を続けている」「エリアを細分化すると、賃料・価格水準、通勤距離、沿線や地域の人気などを背景に、中心的な地域とその周辺地域間でも景況感に差が見られた」としています。

■賃貸仲介の概況
●首都圏は過去最高だが、前年同期と同水準 近畿圏もここ1年は横ばい
◇首都圏における今期賃貸仲介の業況は前期比+4.3ポイント上昇しDIは49.7。調査開始以来最高となったが、前年同月比を見ると+0.6ポイントとほぼ横ばい。見通しは今期より-9.1ポイントと大幅に下落している。

◇近畿圏はDIが47.6となり、前期比-0.3ポイント、前年同月比+0.8ポイントと、ここ1年間はほぼ横ばいが続いている。

首都圏・近畿圏における直近1年間の業況の推移(賃貸)

●14エリア中11エリアで前期比上昇、愛知県は3期連続上昇しDI55.8と過去最高
◇首都圏5エリアの業況DIは、いずれも前期比プラスとなった。なかでも東京都下(DI=46.2)は3期連続で上昇し、前年同月比も+5.8ポイントと大幅に上昇。埼玉県(49.0)は前期比+7.0ポイントと大幅に上昇し、調査開始以来最高となった。

◇近畿圏では京都府(43.1)が前期比-9.7ポイント、前年同月比-5.5ポイントと大幅に低下。大阪府(46.6)も前期比-1.7ポイント、前年同月比-0.9ポイント低下している。一方、兵庫県(51.1)は前期比+6.2ポイント、前年同月比+6.4ポイントと大幅に上昇。上昇傾向は3期続いており好調。

◇その他エリアでは愛知県(55.8)が3期連続上昇し、調査開始以来最高。DI値が50を超えたのは今期が初。全体では14エリア中11エリアが前期比上昇したが、見通しは京都府を除く13エリアで下向きとなった。

●福岡県の各調査項目DIはいずれも前期比プラスで好調
 今期の業況は前期比上昇エリアが多く見られたが、福岡県(48.9)も前期比+7.8ポイントと大幅に上昇している。回答割合も「やや良かった」の回答が前期7%から今期21%にまで増加しているほか、調査項目DIもすべての項目で前期よりプラスとなった。
 「物件の数より入居希望者が多いので、家賃は上げても決まった」(福岡市)、「去年まで決まらなかったエリアに申し込みが多数入った」(北九州市)など、不動産店のコメントからも好調な様子がうかがえた。

■詳しくはこちら→PDF「地場不動産仲介業景況感調査」


日管協、重説の「ひな形・記入例」と「解説」作成

 (公財)日本賃貸住宅管理協会は4月24日、国土交通省告示の家賃債務保証業者登録制度に準拠した保証委託契約に関する重要事項説明書の「ひな形・記入例と「解説を作成したと公表しました。

■トラブル防止に向け「連帯保証人の有無」「設明者」「説明を受けた者」付加
 保証委託契約の締結にあたって、契約内容の説明不足や借主の理解不足に起因するトラブルの未然防止を図り、家賃債務保証事業の健全な発展を推進するのが狙い。
 登録制度の登録規程第17条の内容を完全に網羅するとともに、トラブル防止のために「保証委託契約における連帯保証人の有無」「重要事項説明者(記名のみ)」「説明を受けた者(記名押印)」の項目を加えていることがポイントです。

●ひな型・記入例

  • 保証業者が、入居予定者に保証契約内容の重要事項説明をするときに使用する。
  • 管理会社や仲介会社が、入居予定者と保証委託契約を締結する際、保証契約内容の重要事項説明をするときに使用する。
  • 登録制度の登録業者は、登録制度で定められる重要事項説明を本書式を使って行うことができる。
  • すでに既存の書式を使って重要事項説明を行っている場合は、内容の見直しができる。


●解説

  • 重要事項説明書の各項目の考え方を解説。

国交省、四半世紀ぶりに「不動産業ビジョン2030」を策定

 国土交通省は4月24日、令和時代の「不動産最適活用」に向けて、これからの不動産業のあり方を提言した「不動産業ビジョン2030」を公表しました。今後重点的に検討すべき政策課題としては、「賃貸住宅管理業者登録制度の法制化」をはじめとした13項目を例示しています。

■賃貸住宅管理業者登録制度の法制化など12政策課題を例示
 およそ四半世紀ぶりに策定したもので、2030年頃までに想定される社会経済情勢の変化として、「少子高齢化・人口減少の進展」「空き家・空き地等の遊休不動産の増加・既存ストックの老朽化」「新技術の活用・浸透」など9項目を提示。
 そのうえで、不動産業の将来像を「豊かな住生活を支える産業」「我が国の持続的成長を支える産業」「人々の交流の『場』を支える産業」と位置付け、その実現に向け官民が共通で認識すべき目標として「『ストック型社会』の実現」「安全・安心な不動産取引の実現」「多様なライフスタイル・地方創生の実現」など7項目を掲げています。
 今後重点的に検討すべき政策課題としては、次の13項目を例示しています。

  • 賃貸住宅管理業者登録制度の法制化
  • 不動産の「たたみ方」などの出口戦略のあり方
  • マンション管理の適正化、老朽ストックの再生
  • 心理的瑕疵を巡る課題の解決
  • 不動産関連情報基盤の充実
  • 不動産業分野における新技術の活用方策
  • 不動産情報オープン化と個人情報保護の関係整理
  • 高齢者、外国人等による円滑な不動産取引の実現方策
  • 国民向け不動産教育の推進
  • 産・学・官連携による不動産政策研究の推進
  • 円滑な事業承継のあり方
  • ESGに即した不動産投資の推進方策
    *Environment(環境)、Social(社会)、Governance(企業統治)の3要素
  • 宅地建物取引士、インスペクションなど現行制度の検証



■詳しくはこちら→PDF「不動産業ビジョン2030」

2019.5.15
賃貸経営ニュースダイジェスト

賃貸入居世帯の選択、「価格/家賃が適切」5割、設備では「間取り・部屋数」6割

 国土交通省「平成30年度住宅市場動向調査」(平成31年3月末)がまとまりました。平成29年度中に住み替え・建て替え・リフォームを行った世帯を対象とし、注文住宅、既存(中古)住宅については全国、分譲住宅、民間賃貸住宅、リフォーム住宅については三大都市圏を対象に行われています。住み替えでの民間賃貸住宅入居者の選択理由(複数回答)は「価格/家賃が適切だったから」が5割、「住宅の立地環境が良かったから」が4割あり、設備等に関する選択理由(同)では、「間取り・部屋数が適当だから」が6割、「住宅の広さが十分だから」が6割弱を占めました。

■「平成30年度住宅市場動向調査」結果のポイント
 調査結果から、民間賃貸住宅入居世帯をピックアップし、多かった答を紹介すると次のようになります。

●住み替え
◆住宅の選択理由(複数回答)

  • 価格/家賃が適切だったから:50.3%
  • 住宅の立地環境が良かったから:42.8%
  • 住宅のデザイン・広さ・設備等が良かったから:32.9%



◆設備等に関する選択理由(同)

  • 間取り・部屋数が適当だから:60.4%
  • 住宅の広さが十分だから:56.4%
  • 住宅のデザインが気に入ったから:36.1%
  • 浴室の設備・広さが十分だから:31.7%
  • 台所の設備・広さが十分だから28.7%



●リフォーム
◆施工者・物件に関する情報収集方法

  • 不動産業者で:49.7%
  • インターネットで:39.4%
  • 知人等の紹介で:13.0%

●定期借家制度(対象=民間賃貸住宅に住み替えた世帯)

  • 定期借家制度の認知度は、「知っている」と「名前だけは知っている」の合計で38.3%。「知らない」は61.1%。
  • 賃貸契約の種類は、定期借家制度利用の借家は1.5%。







●高齢者対応設備(複数回答)

  • 手すり、段差なし、車いす通行可、浴室・トイレ暖房の4設備を全てを設置したのは、リフォーム前2.3%、リフォーム後1.5%。
  • 4設備全て設置は高齢者ありで0.0%、なしで1.7%。

●世帯主の年齢
 注文住宅(新築)、分譲戸建住宅、分譲マンション、中古戸建住宅では 30歳代が最も多く、注文住宅(建て替え)とリフォーム住宅では「60歳以上」が5割以上で最も多い。中古マンションでは「40歳代」が3割程度、民間賃貸住宅では「30歳未満」が3割程度。

●居住人数
 1世帯あたりの平均居住人数は、注文住宅、分譲戸建住宅では「4人」、分譲マンションでは、「3人」、中古戸建住宅では「3人」または「4人」、中古マンションとリフォーム住宅では「2人」が最も多い。民間賃貸住宅で最も多いのは「1人」。

●高齢者がいる世帯の内訳
 高齢者がいる世帯における「高齢者のみの世帯」の割合は、分譲マンションと民間賃貸住宅において高く、分譲マンションでは5割を超える。

●世帯年収(税込み)
 世帯年収は分譲マンションが最も高く、平均で840万円。次いで注文住宅(三大都市圏)が平均779万円。民間賃貸住宅が最も低く、平均508万円。






空き家は846万戸に、431万戸が賃貸用住宅

 総務省は4月26日、5年ごとに行っている「住宅・土地統計調査」の平成30年分の概数集計を公表しました。総住宅数は関東地区1都3県を中心に前回(平成25年)より3.0%増えて6,242万戸となりました。一方、うち13.6%にあたる846万戸が空き家で、前回より26万戸(3.2%)増え、空き家率も0.1ポイント上昇しました。このうち、賃貸用住宅の空き家は半数の431万戸となり、2万戸増えました。

■平成30年「住宅・土地統計調査」の発表ポイント
●総住宅数

  • 6,242万戸となり、前回より179万戸(3.0%)の増加。
  • 増加数は東京都が31万戸と最も多く、次いで神奈川県が15万戸、千葉県が14万戸、埼玉県が12万戸。この1都3県で全国の増加数の4割を占めます。

●空き家
◆全体傾向

  • 846万戸となり、前回より26万戸(3.2%)の増加。
  • 空き家率(総住宅数に占める空き家の割合)は、13.6%となり、前回より0.1ポイント上昇し、過去最高。
  • 空き家の内訳は、最も多く空き家全体の50.9%を占める賃貸用が431万戸(前回比2万戸増)となっているほか、個人住宅など(その他の住宅)が347万戸(29万戸増)へ増えた。
  • ほかは、別荘など(二次的住宅)が38万戸(3万戸減)、売却用が29万戸(1万戸減)。

◆都道府県別

  • 空き家率が最も高いのは山梨県の21.3%。次いで、和歌山県が20.3%、長野県が19.5%、徳島県が19.4%、高知県と鹿児島県が18.9%と、甲信、四国地方が目立っている。
  • 空き家率が最も低いのは、埼玉県と沖縄県の10.2%。次いで、東京都が 10.6%、神奈川県が10.7%、愛知県が11.2%。
  • 別荘などを除いた空き家率が最も高いのは、和歌山県の18.8%。次いで徳島県が18.6%、鹿児島県が18.4%、高知県が18.3%、愛媛県が17.5%。

●共同住宅

  • 居住あり住宅(5,366万戸)の建て方をみると、戸建が2,876万戸(53.6%)、共同住宅が2334万戸(43.5%)、長屋建が141万戸(2.6%)。共同住宅はこの30年間で2倍以上に増えた。
  • 共同住宅の割合が最も高いのは、東京都の71.0%。次いで沖縄県が59.0%、神奈川県が55.9%、大阪府が55.2%、福岡県が52.6%。


■詳しくはこちら→「平成30年住宅・土地統計調査(概数集計の結果要約)」


我が国の世帯数、2035年までに46都道府県で減少を開始

 世帯数は2035年までに46都道府県で減少を開始し、平均世帯人員も2015年から2040年には、全都道府県で減少する…。国立社会保障・人口問題研究所人口構造研究部は4月19日、5年ごとに行っている「日本の世帯数の将来推計(都道府県別推計)」を公表しました。

■社人研推計結果のポイント
●世帯数は2035年までに46都道府県で減少を開始

  • 世帯数が減少する都道府県数は今後次第に増え、2035年までには沖縄県を除く46都道府県で世帯数が減少する。
  • 2040年の世帯数は、42道府県で2015年よりも少なくなる。

●平均世帯人員はすべての都道府県で減少

  • 平均世帯人員は2015年から2040年には、すべての都道府県で減少する。
  • 2015年に平均世帯人員が1.99人となった東京都に続き、2040年までに北海道や高知県で平均世帯人員が2人を下回る。

●2025年にはすべての都道府県で単独世帯が最多に

  • 2015年に41都道府県で最大の割合を占めていた単独世帯は、2025年にはすべての都道府県で最大の割合を占めるようになる。

●65歳以上の世帯主の割合は、2040年には45道府県で40%以上に

  • 65歳以上の世帯主が全世帯主に占める割合は、2030年にはすべての都道府県で30%以上となり、2040年には45道府県で40%を超える。
  • 75歳以上の世帯主が全世帯主に占める割合は、2040年には東京都を除く46道府県で20%以上となる。

●世帯主65歳以上の世帯における単独世帯の割合は、2040年には全都道府県で30%以上に

  • 世帯主65歳以上の世帯に占める単独世帯の割合は、2040年にはすべての都道府県で30%以上となり、15都道府県では40%を超える。
  • 65歳以上人口に占める単独世帯主の割合は、すべての都道府県で上昇し、特に東京都では2040年に29.2%に達する。

2019.5.1
賃貸経営ニュースダイジェスト

外国人にトラブルなく暮らしてもらえるノウハウ共有を

 国土交通省は、今後さらに増えてくる外国人が、近隣に居住する日本人とトラブルなく共生できるよう、民間賃貸住宅の所有者や管理会社などにも広く共有してもらうと、“国籍等を問わず様々な世帯を公平に受け入れる公的な賃貸住宅”であるUR賃貸住宅団地における「外国人居住者との共生の取り組み」(2019年4月版)を公表しました。

■「外国人居住者との共生の取り組み」(2019年4月版)公表
 わが国では新たな在留資格が創設されたことも踏まえ、外国人の受け入れ・共生のための取り組みを包括的に進めています。国交省が公開した「外国人居住者との共生の取り組み」もその一環です。いろいろな課題と、それらに対するURの取り組みを具体的に紹介しているのが特徴。
 団地内では、外国人居住者と生活する中で、ゴミ問題、騒音問題、言語・生活文化の違いによる問題などが発生しています。たとえば、ゴミ問題では「ゴミの分別ができていない」「ゴミの収集日以外の日にゴミを出している」「粗大ゴミの不法投棄」「資源ゴミの持ち帰り」が課題として浮上。これに対しURでは次のような取り組みを実施しています。

  • 入居時に、団地ごとのゴミ出しルールなどの案内の外国語版を配布
  • 不法投棄の多いゴミ集積場に防犯用暗視カメラを設置
  • 車両ナンバーなどが判別可能な映像を所管交番に届け出て相談。
  • 市が作成するゴミ出しカレンダーや分別チラシの外国語版を、隔月で全戸に投函
  • リサイクルステーションを設置し、資源ゴミの持ち去りができないよう対策

URにおける共生の取り組み(時系列)


■くわしくはこちら→PDF「URの取り組み」



所有から使用(シェア)へ、「レンタル・シェアを利用してみたい」過半数

 近年、若者を中心に“所有から使用(シェア)へ”の志向が高まっていますが、ワンルームにひとり暮らしの人に意識調査を実施したところ、過半数が物品のレンタル・シェアサービスを「利用してみたい」と答えたということです。また、“持ち家志向”は約7割あり、車は「持ちたい」「持ちたくない」が拮抗しました。

■持ち家(集合・戸建)志向は7割
 この調査「ひとり暮らしの“モノ持ちと節約”意識」は、独身のひとり暮らしの人が「モノ持ち」や「節約・倹約」についてどう考え、実践しているのか、首都圏在住でワンルームに住む独身・ひとり暮らしの20~30歳代の男女計400名を対象に、エフ・ジェー・ネクストが2月に行いました。インターネットを利用したアンケート方式で実施し、結果は4月11日に公表しました。


■調査結果のポイント

【モノ持ち編】

  • モノを持つ生活、持たない生活のどちらを志向していますか?
     “モノを持つ”派と“持たない”派は、ほぼ半々。
  • 持ち物を個別で見た場合、「量が多い」と感じるものはありますか?
     多いのは「衣服」「履き物」「書籍」。 男性は趣味に関するモノ、女性は身に着けるモノ。
  • 「モノ持ちがよい」(モノを大切に扱って長持ちさせる)方ですか?
     独身のひとり暮らしの8割以上が“モノ持ちがよい”と回答。
  • 持ち物の中で、大切に使っているものは何ですか?
     大切に使っているものは、カバン、衣類など身の回り品。
  • 物品のレンタル・シェアサービスを利用してみたいと思いますか?
     「機会があれば利用したい」が半数。一方「したいとは思わない」も4割超。
  • レンタル・シェアサービスを利用してみたい物品は下記のどれですか?
     利用してみたいのは「車」、「家電」、「自転車」。
  • 将来、自分の家(集合住宅、一戸建て)、自分の車を持ちたいですか?
     “持ち家志向”は約7割。車は「持ちたい」「持ちたくない」が拮抗。車離れを裏付けか。



【節約編】

  • 普段から節約・倹約を意識していますか?
     約8割が節約・倹約を“意識している”。
  • いま、実際に節約を心掛けているものは何ですか?
     「食費」、「外食代」、「飲み代」など飲食関連費が上位に。
  • 節約のためにあなたが実践している行動は何ですか?
     節約行動トップ3は「自炊する」「クーポン・割引券を使用」「衝動買いをしない」。意外だったのは、ひとり暮らしの約4割が「家計簿をつける」を実践。
  • あなたがイメージする「節約上手な有名人」は誰ですか?
     断トツでお笑いタレントの「春日俊彰(オードリー)」。


将来、自分の家(集合住宅、一戸建て)、自分の車を持ちたいか



全棟調査、住み替え・問い合わせ対応に追われるレオパレス21

 施工不備により4万戸もの全棟調査を実施中のレオパレス21が、全棟調査、施工不備にともなう入居者の住み替え、問い合わせなどへの対応に追われています。

■全4万棟調査の進捗、3月末でようやく55.8%に
 同社の発表によれば、全棟調査の進捗は、対象3万9,085棟に対し、2019年3月31日現在で調査着手が2万1,811棟で、ようやく55.8%にまで進展。うち判定済みが2万285棟(判定率51.9%、別途7,514棟で「軽微な不備」あり)。その結果、不備なし5,686棟・不備あり7,085棟になっています。
 一方、調査過程で新たに「天井部の施工不備」が見つかった管理物件400棟の住み替え状況は、管理戸数7,003戸(2月8日時点)のうち、空室の2,485戸(35.5%)を除く、入居中の4,518戸(64.5%)の住み替え(3月31日時点)は、完了が1,843戸(40.8%)、予定日決定が1,276戸(28.32%)。調整中が1,339戸(31.0%)と3割残されています。
 これらにともなう同社の施工不備に関する問い合わせは、2018年5月下旬から2019年3月までの累計で4万3,418件に及んでいます。内訳は入居者からが3万6,459件(84.0%)と8割を占め、ほか自主管理オーナーが5,932件(13.7%)、他社管理所有者・管理会社が1,027件(2.4%)となっています。

■施工不備での住み替え、「他社物件へ」が54%
 なお、施工不備を理由とする退室予約は2018年6月から2019年6月までの累計で、優先調査対象(23万5,423戸)が6万4,339戸(2017年は7万5,925戸)、施工不備を理由とする退室予約が5,615件あり、うち施工不備ではレオパレス物件への住み替えが2,585件(46.0%)、他社物件への住み替えが3,030件(54.0%)となっています。



国交省、賃貸経営での計画修繕の有利性をアピール

 国土交通省(住宅局)はこのほど、賃貸住宅の経営における計画修繕などへの投資判断の重要性をアピールする「賃貸住宅の計画的な維持管理と性能向上の推進について」(2019年3月)を公表しました。現状と今後の変化を見たうえで、計画修繕が経営に与えるシミュレーション、それを踏まえたガイドライン(提案)、計画修繕に向けた支援策を紹介。長期的に見て計画修繕がどう有利であるかを訴えています。

■「賃貸住宅の計画的な維持管理と性能向上の推進について」(ポイント)
●賃貸住宅の現状と賃貸住宅経営を巡る社会経済情勢の変化

  • 現在、合計1,800万戸を超える民間賃貸住宅については、今後築後数十年を迎えるストックの大幅な増加が見込まれる。居住者側のニーズの多様化も進んでおり、賃貸住宅経営を巡る社会情勢はさまざまに変化していく。今後多様化する居住ニーズに合わない賃貸住宅は陳腐化し、空室率の上昇や家賃水準の引き下げを強いられるおそれがある。
  • 賃貸住宅のオーナーには、自らの賃貸住宅を効率的・効果的に維持管理していく意識がこれまで以上に求められ、オーナー自身が現時点の賃貸住宅経営の事情や物件状況を的確に把握し、適時適切な修繕の実施(計画修繕)を含め、今後の賃貸住宅経営をどう行っていくか主体的に検討していく必要がある。

●計面修繕の実施が賃貸住宅経営に与える影響に関するシミュレーション
◆構造別・修繕有無別シミュレーション

  • 計画修繕の実施が賃貸住宅経営の中長期的な利回りや内部収益率にどのような影響を及ぼすのか、1都3県(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県の県庁所在地主要区)と、それを除く全国それぞれで、木造とRC造別に計画修繕の有無による収益評価のシミュレーションを行った。
  • シミュレーション結果
     長期的に計画修繕を実施したケースがいずれも有利。表面利回りが5~6%程度となる家賃収入を確保できれば実質利回りはプラスが維持され、一定の家賃水準と入居率を確保しつつ、計画修繕を実施し、賃貸住宅としての質や価値を長持ちさせることは、安定した賃貸住宅経営の選択肢の一つであると確認できた。


◆建て替え有無別シミュレーション(木造)

  • 木造について、法定耐用年数を経過した時点で建て替える場合(計画修繕なし<22年建替え>)と、建て替えずに計画的に修繕を行うことにより長期間運用する場合(計画修繕あり)の利回り等を比較した。
  • シミュレーション結果
     表面利回りは、相対的に高い賃料水準を維持することができる「計画修繕なし<22年建て替え>」が有利だが、実質利回りは建て替えにともなうさまざまなコストを考慮すると、「計画修繕あり」が有利であった。
  • 投下資本未回収残高は、「計画修繕あり」では長期間の運用によりプラスに転じるのに対し、「計画修繕なし<22年建て替え>」では借入金返済や減価償却期聞が終了する時期に建て替えによる新たな借り入れを行うため、恒常的にマイナスの状況が続く。

■シミュレーション結果の考察

  • 安定的な賃貸住宅経営にあたっては、入居率(稼働率)水準、建物建設費(借入額<自己資金比率>、金利)と、修繕費などの費用の最適化を図り、入居率の向上や入居期間の長期化につなげることが重要である。
  • 「計画修繕による長期運用」と「建て替え」の投資判断にあたっては、建て替えの際のさまざまなコストに加え、人口減少や高齢化、空き家増加等による需要減など、社会情勢の変化によるリスクがあることに留意が必要である。

■くわしくはこちら→PDF「計画修繕」


大和ハウス、内部通報で「不適合転貸・戸建住宅」が判明

 大和ハウス工業は4月12日、「戸建住宅・賃貸共同住宅における建築基準への不適合」について公表しました。内部通報をもとに調査した結果が判明したことから、国土交通省に同日行った報告を明らかにしたもので、見つかったのは「防火安全性が不十分な恐れ・柱の仕様の不適合」が200棟(賃貸共同住宅)、「独立基礎の仕様の不適合」が1,878棟(戸建住宅888棟、賃貸共同住宅990棟)です。

■防火安全性が不十分な恐れ・柱の仕様の不適合
 2001年1月から2010年6月まで東京都(145棟)、神奈川県(15棟)、千葉県(31棟)、埼玉県(7棟)、茨城県(1棟)、群馬県(1棟)の6都県で引き渡しし、2階外部片廊下を支えるL字型の受柱を採用した賃貸共同住宅200棟は、同社標準仕様と異なる施工でした。
 うち、主要構造部である柱を準耐火構造とする必要がある73棟は、設計者が「防火安全性が不十分な恐れのある、標準仕様とは異なる仕様で設計し、そのまま施工してしまった」と説明。また、188棟は「設計者が、型式適合認定を受けた仕様を十分確認せず設計し、型式適合認定と異なる仕様で施工してしまった」としています。
 73棟は4月中に改修工事を完了(発表時の「見込み」)。また188棟については、うち3棟を第三者機関に検証してもらったところ、建築基準法が求める構造安全性能が確保されていることが確認されたが、引き続き残りの物件についても確認していく予定。

■独立基礎の仕様の不適合
 2000年10月から2013年2月まで、29都府県で引き渡した戸建住宅・賃貸共同住宅の一部の建物(1,878棟、うち住宅性能表示制度を利用した物件533棟)に設置した独立基礎の仕様が、型式適合認定を受けた仕様に適合しておらず、その施工方法に3パターンがありました。
 まず、表層改良地盤での独立基礎の仕様の不適合が戸建住宅731棟・賃貸共同住宅845棟、凍結深度が設定された地域での独立基礎の仕様の不適合が戸建住宅13棟・賃貸共同住宅33棟、さらに敷地内に高低差がある敷地での独立基礎の仕様の不適合が戸建住宅144棟・賃貸共同住宅112棟発覚。
 1,878棟のうち、9棟の構造安全性を第三者機関に検証してもらったところ、建築基準法が求める構造安全性能が確保されていることが確認されたが、引き続き残りの物件についても調査していく予定。

防火安全性が不十分な恐れ・柱の仕様の不適合(例)


日銀、不動産市場は「過熱感ないが、脆弱性を注視すべき」と警戒感

 日本銀行が4月17日に公表した「金融システムレポート」(2019年4月号)は、今月号の特徴と問題意識を述べる冒頭で、「(金融活動の過熱・停滞を色で表現した)ヒートマップで、不動産業向け貸出の対GDP比率が過熱方向にあり、トレンドからの乖離が大きい状態(赤)に転じたことを踏まえ、不動産市場をバブル期との比較を念頭に置きつつ幅広い視点から金融安定上のリスクを分析・評価した」と指摘しました。

■対GDP比率、トレンドからの乖離幅が「バブル期以来の水準」
 この中で、「銀行の不動産業向け貸出はなお高めの伸びを示しており、その対GDP比率はトレンドからの乖離幅がバブル期以来の水準」となっており、「過熱感は窺われない」が、「不動産市場を巡る脆弱性を注視していく必要がある」としています。

■「4月号の特徴と問題意識」(ピックアップ)

  • 企業・家計の資金調達環境はきわめて緩和した状態にある。こうしたもとで、総与信の対GDP比率がトレンドから上方に乖離して推移するなど、金融循環の拡張的な動きが継続しているが、全体としてみると1980年代後半のバブル期のような過熱感は窺われていない。
  • ただし、銀行の不動産業向け貸出はなお高めの伸びを示しており、その対GDP比率は、トレンドからの乖離幅がバブル期以来の水準となっている。
  • 地価動向など幅広い情報を総合すると不動産市場に過熱感は窺われないが、
    ①貸出の伸びの中心が中小企業・個人による不動産賃貸業向けである。
    ②そうした貸出に積極的な金融機関に自己資本比率が低めの先が多い。
    ③貸出とは別に、金融機関のREIT・不動産ファンド向け出資も増加している。
    …ことから、不動産市場を巡る脆弱性を注視していく必要がある。

不動産業向け貸出の対GDP比率          金融機関の不動産業向け貸出

2019.4.15
賃貸経営ニュースダイジェスト

首都圏公取協が「おとり広告」を一斉調査

 (公社)首都圏不動産公正取引協議会は3月29日、インターネット賃貸広告の一斉調査(第4回)の結果を公表しました。同協議会が過去に措置を講じた事業者と、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県に所在し、「おとり広告」を行っている疑いがある計31社(49店舗)を任意に抽出して調査したところ、7社・7店舗に「おとり広告」が認められました。

■問題事業者の2割強で「おとり広告」判明
 この調査の対象媒体は、「ポータルサイト広告適正化部会」のメンバー5社が運営する不動産情報サイト、at home(アットホーム)、CHINTAI(CHINTAI)、マイナビ賃貸(マイナビ)、LIFULL HOME'S(LIFULL)、SUUMO(リクルート住まいカンパニー)で、調査対象は31社・49店舗、対象物件は賃貸住宅702物件。
 調査は2018年10月から同12月にかけて行い、うち7社(22.6%)・7店舗(14.3%)、12物件(1.7%)が「おとり広告」とされました。同協議会は、違反が認められた7社に対し、その内容に応じて一定の措置を講じることにしています。

高齢期向けの「住まいの改修ガイドライン」を策定

 国土交通省は3月28日、高齢期を健康で快適に暮らすための、「住まいの改修ガイドライン」を策定しました。改修を行う際に配慮すべきポイントを「温熱環境」など8項目に整理しており、今後ガイドラインに沿って“高齢期に備え早めに住まいを改修しましょう”と呼びかけていくことにしています。

■“可能な限り早め”の改修を呼びかけ
 高齢者の多くが自宅での生活を望み、退職後の期間も長期化しています。その一方で、住まいは断熱やバリアフリーが十分でない場合や、広くて維持管理が負担になる場合などがあります。このため、高齢期を迎える可能な限り早い段階で、高齢期の住まいや住まい方を選択することが重要であり、なかでも自宅の改修は有効な手段となっています。
 国土交通省ではこのため、2017年12月に「ガイドライン検討会」を設け、高齢期の生活に適した住まいの改修のあり方について検討を進めてきました。ガイドラインの取りまとめを受け、今後は地方公共団体や事業者団体とも連携しつつ、高齢期に備えた早めの改修を呼びかけていく考えです。

■配慮項目、温熱環境から余剰空間の活用まで8項目
 ガイドラインは、持家戸建ての改修を行う際に配慮すべきポイントを8項目に整理。そのうえで、主にプレシニアとアクティブシニアに早めの改修を推奨しています。さらに、プレシニア・アクティブシニア、専門家や事業者、地方公共団体の活用も想定しています。

●ガイドラインの配慮項目 ①温熱環境
②外出のしやすさ
③トイレ・浴室の利用しやすさ
④日常生活空間の合理化
⑤主要動線上のバリアフリー
⑥設備の導入・更新
⑦光・音・匂い・湿度など
⑧余剰空間の活用


■ガイドラインの内容例




アパートローン(各年集計)、2017年度は新規貸出3.9%増、貸出残高13.2%増

 国土交通省は3月20日、2018年度「民間住宅ローンの実態に関する調査」の結果を公表しました。それによれば、2017年度の賃貸住宅の建設・購入に係る融資(アパートローン、各年集計)の新規貸出額は3兆8,282億円(前年度比3.9%増)、貸出残高は31兆1,492億円(同13.2%増)へと増えました。

■「民間住宅ローン実態調査、個人住宅向けは新築、既存とも増加
 この調査は、2018年10月から12月にかけ、住宅ローンを供給している民間金融機関を対象に2017年度の貸出状況等を実施。1,303機関から回答を得ました。
 2017年度の個人向け住宅ローンの新規貸出額(各年集計)は19兆2,875億円(同2.0%増)。同年度末の貸出残高は154兆342億円(同3.9%減)と減少しました。新規貸出額の使途別シェアは、新築住宅が69.0%(同11.0ポイント増)、既存住宅が18.4%(同1.7ポイント増)、借り換えが12.6%(同12.7ポイント減)となり、新築住宅・既存住宅向けが増え、借り換えは減少しました。
 新規貸出額を金利タイプ別に見ると、変動金利型が50.7%(同0.5ポイント増)と最も高く、次いで固定金利期間選択型31.2%、証券化ローン11.9%、全期間固定金利型6.2%となっています。

■アパートローン、経年集計では新規貸出10.0%減
 2017年度賃貸住宅向け新規貸出額は、2014~2017年度までの全年度について回答のあった機関分をまとめた経年集計で見ると2兆9,230億円となり、前年度より10.0%減少しました。







家賃債務保証業者への「登録の取消し等の措置基準」施行

 改正住宅セーフティネット制度の趣旨に反して不適切な行為をする悪質な家賃債務保証業者が現れた場合に向け、国土交通省から「家賃債務保証業者に対する登録の取消し等の措置基準」が示され、4月1日から施行されました。措置として、「口頭指導」「厳重注意」「業務改善勧告」「登録の取消し」の4種を定め、登録を行った地方整備局長等が措置を行うことができることとしています。

■違反行為と悪質性により4種措置を規定
 平成29年10月の改正住宅セーフティネット法の施行から1年余が経過し、家賃債務保証業者は平成31年1月31日時点で59者が登録を受けています。措置基準は今後、悪質な家賃債務保証業者が現れた際の統一的な基準として策定したものです。

●措置基準の概要
1 措置の種類と軽減
 措置として、軽微な順に、口頭指導、厳重注意、業務改善勧告、登録の取消しの4種を定め、登録を行った地方整備局長等が措置を行うことができる。

2 各行為の定義

(1)違反行為:
登録規程第27条第1項各号の虚偽告知や誇大広告などいずれかに該当するもの
(2)重大な違反行為:
違反行為のうち、①賃貸住宅の賃借人等に著しい損害を与えるもの、または②家賃債務保証の健全な発達を阻害するおそれがあるもの
(3)組織的な悪質性:
事業者の責任者等が違反行為を意図的に行っていた場合、違反行為やその証拠を隠蔽していた場合、若しくは必要十分な調査を行わなかった場合、または事業者において同一の違反行為が繰り返し行われていた場合
(4)個人的な悪質性:
組織的な悪質性は認められないものの、違反行為の当事者が違反行為を意図的に行っていた場合、違反行為やその証拠を隠蔽していた場合、または同一の違反行為を繰り返し行っていた場合



3 措置の基準
 下表の通り、違反行為と悪質性の程度により定める。
(1)口頭指導
(2)「厳重注意」
(3)業務改善勧告
(4)登録の取消し



5 措置の基準の特例
(1)措置の加重:略
(2)措置の軽減:略

●措置の公表
厳重注意及び業務改善勧告については原則公表することとし、登録の取消しについては必ず公表しなければならないこととする。


国セン、投資用マンションの強引な勧誘で注意喚起

 「マンションへの投資にはリスクがあり、必ず儲かるわけではありません」…国民生活センターは、“20歳代の相談が増えている”として、投資用マンションの強引な勧誘に注意するよう呼びかけています(2019年3月28日公表)。

■相談総数は減少傾向も、20歳代が増加傾向
 国民生活センターによれば、「マンションの住戸を購入すれば家賃収入や売却益を得られる」と勧誘する投資用マンションに関する相談は、その総数自体は減少傾向にあるものの、20歳代については増加しています。2013年度の160件から年々増え、2018年度(2019年2月28日時点)は405件と2.5倍に増加。また、実際に契約してしまってからの相談が多く、平均契約購入金額は2,000万円を超えています。

投資用マンションに関する20歳代の相談件数と平均契約購入金額



■「契約の意思がなければきっぱり断る」ようアドバイス
 寄せられている主な相談事例は、「投資用マンションをしつこく勧誘され、事業者がこわくて契約をしてしまった」「街頭アンケートに記入したら投資用マンションを勧誘されて契約してしまった」「家賃保証があると勧誘され投資用マンションを購入したが、赤字になっている」「事業者に指示されて虚偽申告をしてローン等を組んだが支払えない」などといった内容。
 これに対し国民生活センターでは、問題点として「強引な勧誘や説明不足が見られる」「収入に合わない高額なローンなどを組み返済が困難になっている」「金融機関のローンなどの申告で虚偽申告を指示されるケースも見られる」「事業者がクーリング・オフさせないようにする」などを指摘しています。
 そのうえで、次のようにアドバイスをしています。
●投資にはリスクがあり、必ず儲かるわけではありません。
●契約の意思がなければ会わずに、きっぱり断りましょう。
●金融機関から融資を受ける際に虚偽申告をしてはいけません。
●不安に思った場合やトラブルになった場合は消費生活センター等に相談してください。

*消費者ホットライン「188(いやや!)」番:最寄りの市町村や都道府県の消費生活センター等を案内する全国共通の3桁の電話番号です。

2019.4.1
賃貸経営ニュースダイジェスト

デュアラーへの意識・実態調査、「生活満足度が上がった」約8割

 自身の意思と目的で継続的にデュアルライフ(2拠点生活)を実践しているデュアラー(デュアルライフ実施者)に対する意識・実態調査の結果を2月20日、リクルート住まいカンパニーが公表しました。それによれば、実施者は20~30代、世帯年収は800 円未満が5割を超え、生活満足度が上がった人が約8割…という結果になったということです。

■調査トピックス

  • デュアルライフ実施率は、全国で1.3%。また、意向率は全国で14.0%。
  • デュアルライフ実施者の属性は20~30代、世帯年収800万未満が5割を超える。家族構成では「既婚子ありが4割と一番高い。
  • 1都3県居住者の2拠点目の所在地は、1都3県のほか、「静岡県」「長野県が多く選ばれている。
  • 移動時間は「1時間以上~1時間30分未満」と「1時間30分以上~2時間未満」で約4割を占め、移動手段としては「電車」が7割弱、「自家用車」が6割弱で特に高い。
  • 本人不在時の2拠点目を何かしら運用している人が46.1%。
  • 2拠点目への移住意向として「移住したいと思う」「やや移住したいと思う」人は6割弱。年代別でみると、20~30代で移住意向度が高い。
  • 2拠点生活開始前後の生活満足度の変化について、「満足度が上がった」「やや満足度が上がった」人は8割弱と、満足度が向上した人が圧倒的に多い。


東京2020オリンピック聖火リレートーチはLPガス

 東京2020オリンピックの聖火リレートーチの概要が3月20日に明らかにされました。利用エネルギーは当初、「水素やバイオ燃料を!」との要望もありましたが、LPガスが採用されました。

■火力の強い青い炎と、火のない燃焼で「赤い炎」灯す
 トーチは2回の審査会を経て、デザイン、技術それぞれの分野の有識者によって、東京2020オリンピックに最もふさわしいものとして選定されました。
 トーチのデザインは日本人に最もなじみの深い花・桜をモチーフとしています。色彩は、エネルギッシュ、情熱的、愛情深い、行動力があるといったイメージをもつ、日本の伝統色「朱(しゅ)」に、大地を連想させる「黄土(おうど)」を組み合わせ、日本らしい祝祭感を醸し出すようつくられています。
 主な素材はアルミニウムで、仮設住宅由来の再生アルミニウムを30%ほど含んでいます。制作者は企画・デザインが吉岡徳仁デザイン事務所で、トーチ筐体はUACJ押出加工、素材はLIXIL、燃焼機構は新富士バーナーが手がけました。燃料と燃料ボンベはENEOSグローブが担います。
 聖火リレーは「Hope Lights Our Way/希望の道を、つなごう」というコンセプトのもと、121日間という長期間にわたって全国各地を巡ります。このため、いろんな気象条件にさらされても聖火が保ち続けられるよう、燃焼部は「火力の強い青い炎」と「火のない燃焼(触媒燃焼)」との2つの燃焼方式で“赤い炎”を支える仕組みになっています。
 聖火リレーは2020年3月26日に東日本大震災の被災地、福島県を出発し、開会式会場の東京・新国立競技場に7月24日に着きます。



経済産業省、「置き配検討会」をスタート

 経済産業省は3月25日、玄関先など利用者が予め指定する場所に非対面で配達する、いわゆる「置き配」を実施していくうえでの課題を整理し、関係省庁や関係業界それぞれで取り得る対応策を検討するため、「置き配検討会」を設けて検討を開始しました。

■企業などの取り組み事例も紹介しつつ広く周知へ
 置き配は、国土交通省の「宅配事業とEC(電子商取引)事業の生産性向上連絡会」で議論され、「多様な受け取り方法の推進」の一つとして広がりつつあります。検討会では、置き配実施企業などの取り組み事例もとりまとめて、検討結果などと合わせて広く周知することで、関係業界や消費者の意識醸成につなげていきたい考えです。

賃貸マンションの耐震化、同時にガス配管もポリエチレン管に

 日管協(公益財団法人日本賃貸住宅管理協会)は、経済産業省の要請を受けて、賃貸マンションを持つ会員各社に、埋没ガス管などの耐震化(ポリエチレン管への変更)を推進するよう呼びかけています(3月8日公表)。例示されているのは都市ガス配管ですが、LPガス配管について同様の対応が求められています。

■亜鉛メッキ鋼管(白ガス管)は古くなると腐食が進みガス漏れも
 賃貸マンションは、建物規模が大きく、地震などにより倒壊などが起きた場合、周辺の地域にも影響を及ぼす恐れがあります。このため、都道府県や市区町村などが耐震診断や耐震改修の補助事業を実施するなど、国・自治体・民間機関の協働による耐震化が進められています。
 経産省ではこれにともない、建物などの耐震化をする際には、これまでの亜鉛メッキ鋼管(通称・白ガス管)を、耐食性・耐震性に優れたポリエチレン管に更新するよう求めています。
 土の中に埋まっている鋼製ガス管は、古くなって腐食が進むとガスが漏れる恐れがあり、新規埋設はすでに禁止されています。一方、ポリエチレン管は東北地方太平洋沖地震、熊本地震、大阪北部地震においてもガス漏れは発生しませんでした。

■敷設状況は必ずガス事業者にお問い合わせを
 ガス管の敷設状況の詳細を確認する場合は、現在ガスを供給しているガス事業者にお問い合わせください。また、工事費、工事期間はガス管の敷設状況により異なってきますので、まずはご利用のガス事業者にお問い合わせください。

白ガス管は早めにポリエチレン管などに交換を!




2019年地価公示、宅地は2年連続の上昇、地方圏でも27年ぶりに上昇

 2019年の地価(1月1日時点)が3月20日に公示されました。それによれば、全国平均では、全用途平均・商業地は4年連続、住宅地は2年連続の上昇となり、いずれも上昇基調を強めています。東京・大阪・名古屋の三大都市圏において上昇基調を強めるとともに、地方圏においても住宅地が平成4年以来27年ぶりに上昇に転じるなど、地価の回復傾向が全国的に広がっています。

■2019年地価公示で特徴的な動きを示した地点
〇大阪中央5
24(1,200,000 円/㎡で、前年比44.4%の上昇)
 大阪市中央区の黒門市場内に置かれている地点。難波や道頓堀に近接する黒門市場では、外国人観光客の増加による店舗需要の高まりを受けて、商業地として全国2位の上昇率となりました。

〇那覇-19(351,000円/㎡で、前年比30.0%の上昇)
 沖縄県那覇市の新都心地区のおもろまちに置かれている地点。那覇新都心の再開発地区は、高い利便性と良好な居住環境により人気の高い地域であり、マンション適地の需要が強く、住宅地として全国3位の上昇率となりました。

■住宅地の概要
◆雇用・所得環境の改善が続く中、低金利環境の継続や住宅取得支援施策等による需要の下支え効果もあって、交通利便性や住環境の優れた地域を中心に需要が堅調である。全国的に住宅地の地価の回復が進展し、全国の平均変動率は0.6%と2年連続の上昇となり、上昇幅も昨年より拡大している。

◆圏域別にみると、

  • 東京圏の平均変動率は1.3%と6年連続の上昇となり、上昇幅も4年連続で拡大している。
  • 大阪圏の平均変動率は0.3%と2年連続の上昇となり、上昇幅も昨年より拡大している。
  • 名古屋圏の平均変動率は1.2%と6年連続の上昇となり、上昇幅も2年連続で拡大している。
  • 地方圏の平均変動率は0.2%と平成4年以来27年ぶりに下落から上昇に転じた。地方圏のうち、地方四市(札幌市、仙台市、広島市、福岡市)の平均変動率は4.4%と6年連続の上昇となり、上昇幅も5年連続で拡大し、三大都市圏平均を大きく上回っている。地方四市を除くその他の地域の平均変動率は▲0.2%と下落幅の縮小傾向が継続している。


■詳しくはこちら→PDF「2019年地価公示の概要」

2019.3.15
賃貸経営ニュースダイジェスト

マンション発売戸数、2018年は2年連続増となり、2014年以来の8万戸台

 不動産経済研究所は2018年の「全国マンション市場動向」をまとめ、2月20日に公表しました。全国発売戸数は前年より3.7%多い80,256戸となり、2年連続で増加し、2014年以来の8万戸台に乗りました。

■平均価格は4,759万円、前年より20万円アップし再び最高値
 増加は首都圈3.4%増、近畿圈7.1%増、東海・中京圏7.6%増など、大都市圈で目立ちました。平均価格は4,759万円で、前年より20万円、0.4%アップし、再び最高値を更新しました。

■発表概要

  • 2018年の1~12月に全国主要都市で発売された民間マンションは、総数80,256戸であった(過去最多は1994年の188,343戸)。2017年(77,363戸)に比べて2,893戸(3.7%)の増加。
  • エリア別では、首都圏37,132戸(前年比3.4%増)、近畿圈20,958戸(同7.1%増)、東海・中京圏5,115戸(同7.6%増)、北海道1,205戸(同1.9%減)、東北1,773戸(同46,2%増)、関東1,403戸(同4.0%減)、北陸・山陰450戸(同45.2%)、中国2,667戸(同6.2%減)、四国887戸(同40.6%減)、九州8,666戸(同7.1%増)。
     首都圏と近畿圏以外で実数の変動が最も大きかったのは、四国の607戸減。
  • 1戸当りの価格は4,759万円で、前年(4,739万円)比20万円、0.4%のアップ。1㎡当たり単価は71.3万円で、前年比1.7万円、2.4%のアップ。平均価格は2年連続、㎡単価は6年連続の上昇。
  • 2019年の発売戸数は8.0万戸(0.3%減)と、ほぼ横ばいになる見込み。


外国人客との取引件数、「変わらない」32%だが「増えた」26%、「減った」10%

 アットホームは、2月7日に公表した「地場不動産仲介業における景況感調査」(2018年10~12月期)に合わせ、「外国人客との不動産取引に関するアンケート調査」の結果も公表しました。それによれば、全エリアの構成比で見ると、「変わらない」が32%で最も多く、次いで「増えた」26%に対し「減った」は10%にとどまり、取引件数は増加傾向にありました。

■アットホームがアンケート調査
 国土交通省が2015年に実施した、不動産市場における「外国人との売買・賃貸取引に関するアンケート調査」では、10年前と比較して取引が増加傾向にあることが指摘されました。またニッセイ基礎研究所によると、2017年度は日本人が前年から約40万人減少したのに対し、外国人は約20万人増加。外国人の増加傾向は首都圏だけでなく地方の市区町村にも広がっているとされています。
 さらに本年4月には、外国人労働者の受け入れ拡大に向けた改正出入国管理法が施行され、今後も外国人の増加が続く状況にあります。これを受け、不動産取引でも外国人客による影響が拡大していくことが予想されています。
 アットホームのレポートでは、国土交通省の調査から3年が経過した今期、外国人客との不動産取引の現状について変化は見られたのかどうかを調査しました。

■発表概要(同社コメント)
●「増えた」と「減った」の差、埼玉・千葉・東京23区・大阪・広島が顕著
 「増えた」と「減った」の差を見ると、全エリア(+16ポイント<以下「P」と表記)を上回っているエリアは、首都圏では埼玉県・千葉県・東京23区で、いずれもその差は+20P以上ある。その他のエリアでは、大阪府(+25P)・広島県(+17P)・福岡県(+20P)となった。
 京都府では+4Pとその差はわずかだが、「取引実績がない」の構成比は17%と少ない。また、「変わらない」が45%を占めることからも、本エリアでは従前から外国人客との取引が活発に行われていた様子がうかがえる。
 また、北海道・宮城県ではいずれも「取引実績がない」の構成比が半数以上を占めるなど、外国人客との取引件数は、エリアによって顕著な差が見られる結果となった。

●多い取引内容は居住用賃借で首都圏顕著、近畿圏、静岡・愛知では居住用購入も
 外国人客はどのような目的で不動産店を訪れるのか。外国人客と取引実績のある不動産店を対象に、取引内容を6つに大別し、複数選択可能な形式で調査した。
 全体的には居住用賃借の取引が最も多く、特に首都圏における居住用賃借の選択率は圧倒的で、他の5つの選択肢と大きな差が見られる。
 一方、首都圏以西のエリアでは、居住用賃借だけでなく、居住用購入の取引も多い。静岡県の不動産店からは「浜松市は自動車メーカーの工場が多く、そこで働く外国籍の方で融資を受けられる人が住宅用地を購入するケースが多い」というコメントが寄せられており、居住用購入の背景がうかがえる。
 京都府では投資用購入をする外国人客が選択率36%と多いものの、投資用売却の選択率も23%あることから、売りどきだと考える外国人客も表れはじめているようだ。

●全不動産取引のうち外国人客との取引が占める割合、「5%以下」の不動産店が大半
 調査を実施した全エリアにおいて、2018年に行われた全不動産取引のうち外国人客との取引が占める割合は「5%以下」と回答した不動産店が過半数を占め、「10%以下」も含めると8割を超える。外国人客の取引件数は増加傾向にあることが明らかになったものの、不動産取引全体に与える影響度合いとしてはまだ大きくないようである。

●取引実績のある国籍はアジア圏に集中、契約時には商慣習の違いに戸惑う声も
 不動産店からのコメントを見ると、取引実績のある国籍はアジア圏に集中し、法人契約の就労者や留学生が主流のようだ。契約時に関しては、異なる言語によるコミュニケーションに苦労しているほか、外国人客による値引き交渉の多さや保証会社に馴染みがないというコメントが散見され、日本の商慣習との差に戸惑っている不動産店が多いようだ。また契約時だけでなく、入居後において苦労しているコメントも多数見られた。


2018年の取引に占める外国人客との割合(n=869・単一回答)





業況DI、2018年10~12月期は近畿圏好調・首都圏堅調・その他エリア大半上昇

 アットホームは、2月7日、2018年10~12月期の「景況感調査―地場の不動産仲介業における景況感調査」結果を公表しました。それによれば、当期の業況判断指数(業況DI)は、近畿圏が好調で、雇用所得や個人消費の増加などを背景に賃貸・売買ともに調査開始以来最高となりました。首都圏は賃貸・売買とも堅調に推移。その他エリアでは、賃貸は前期比上昇エリアが大半を占め、見通しも上向きでした。

■地場不動産仲介業の「景況感調査」(アットホーム調べ)
 この調査は、地域に根ざして不動産仲介業に携わる同社不動産情報ネットワーク加盟店を対象に、居住用不動産流通市場の景気動向(全国13都道府県)を四半期ごとにアンケート方式で実施しています。DIは、すべて前年同期に対する動向判断を指数化したもの。以下、ポイントは「P」と表記。

■賃貸仲介の動向(発表内容)
●首都圏・近畿圏の業況DIはいずれも緩やかに上昇、近畿圏は過去最高値を更新
 今期における賃貸仲介の業況DIは、首都圏が前期比+0.8P(DI=45.4)、近畿圏が前期比+0.4P(DI=47.9)と、いずれもわずかながら上昇し、前期から引き続き堅調に推移している。前年同期比で見ても首都圏が+2.2P、近畿圏が+4.2P上昇し、特に近畿圏の業況DIは過去最高値を更新した。見通しは両エリアとも上向きで、近畿圏の見通しDIは50を超えた。

●前期比・前年同期比ともに上昇エリアが半数超え、近畿圏では京都府がDI=50を超えた
 首都圏の5エリアを見ると、東京都は23区・都下いずれも前期比上昇している一方、千葉県は3期連続の低下となった。
 過去最高値を更新した近畿圏では、京都府が前期比+7.8Pと大幅に上昇し、DI=50を超えた。大阪府は前期比-2.1P(DI=48.3)、兵庫県は前期比+1.5P(DI=44.9)で2期連続の上昇となった。
 その他エリアでは静岡県・愛知県・福岡県が前期比上昇し、宮城県・広島県が前期比低下。宮城県は3期連続で低下している。
 前期比上昇は8エリア、前年同期比上昇は9エリア、見通しも10エリアで上向きとなった。

●近畿業況は2017年Ⅲ期以降上昇傾向、宮城の各調査項目DIは不均衡な状態
 今期は前期比・前年同期比上昇エリアが半数を超えており、賃貸仲介の業況は概ね堅調に推移している。なかでも近畿圏の業況は2017年Ⅲ期以降上昇傾向が続いており、見通しも上向きとなっている。日銀の地域経済報告(さくらレポート)では近畿圏について「労働需給が着実に引き締まるもとで、雇用者数は増加しており、雇用者所得も緩やかに増加している。家計の支出スタンス改善を伴いつつ、総じて緩やかに増加している」と記述されている。これはその他の地域と比べて最もよい表現となっており、好況は今期の調査結果とも一致している。
 他方、宮城県では業況DIが3期連続で低下。各調査項目DIを見ると、依頼数DIのみが突出している。同県の不動産店からは「新築の物件がだぶつき気味になっている関係上既存の物件の成約率が減少しており、顧客のニーズのレベルが高くなってきている」「物件が選べる状況なので、決めるまでに時間がかかるようになった」「問い合わせが少なかった」といったコメントが寄せられた。依頼数DIと問い合わせ数DIの推移を見ると、2年前からその差は縮まっておらず、供給は多いものの需要が追いつかない状況が続いている様子がわかる。

■14エリアにおける直近1年間の業況の推移(賃貸、点線は見通し)


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女性が一人暮らしをする物件、ポイントは“安心して帰れる部屋づくり”

 女性が一人暮らしをする物件は、“安心して帰れる部屋づくり”が求められている――日本情報クリエイト(宮崎県都城市)が全国20~50代の女性を対象に、「女性の一人暮らし」に関する意識調査を実施したところ、こうした傾向がわかったということです(2月22日公表)。

■周辺環境の決め手は、「通勤・通学に便利」と「賃料」
 調査結果によれば、「一人暮らしを始めるきっかけは、「就職や「転職」が多く、過半数を占めました。そして、「自身の給与や「勤務場所に合わせた部屋選びをする女性が多い傾向にありました。「周辺環境の決め手」となるのは、「通勤・通学に便利」(34.8%)と「賃料」(32.2%)でした。
 一方、「騒音にどのような対策を行ったか」を聞いたところ、半数以上の女性が「何もしなかった」(54.4%)と回答。次いで、「大家さんや管理会社に連絡した」が3割ほどあったものの、「対策をしても効果がないと思って我慢している傾向が見られました。
 実際に「大家・管理会社に意見を言った」ときの感想も、「連絡がとりにくかった」「あまり効果がなかった」と、半ば諦めていました。
 最後に、「入居者と大家・管理会社とのコミュニケーションは大切だと思うか」と聞いたところ、9割以上が「女性の一人暮らしでは大切」と答え、同社では「“安心して帰れる部屋づくり”が求められていることがわかった」とコメントしています。

「ウチノカチ」「土地価格.net」、小・中学校区の想定価格・家賃の提供開始

 マンション、土地、住宅の取引価格相場、家賃相場を提供する「ウチノカチ」と「土地価格.netが、全国の小学校区、中学校区周辺におけるマンション、土地、住宅の取引価格相場、家賃相場情報の提供を2月中旬から開始しています。

■全国4万の小学校、中学校周辺を検索可能
 築年数や最寄駅からの距離などの指定条件を選択するだけで、全国4の小学校、中学校周辺の売買物件(土地、マンション、住宅など)の想定取引価格や、賃貸物件(賃貸マンション・アパート、賃貸住宅など)の想定家賃を即座に試算することができます。

■賃貸物件も280万件の想定家賃を掲載
 同様に、日本全国の過去280万件の賃貸物件掲載情報に対しても計算手法を適用することで、想定家賃の試算ができます。

●ウチノカチ:https://utinokati.com
●土地価格.net:https://土地価格.net/

2019.3.1
賃貸経営ニュースダイジェスト

レオパレス21問題、国交省「外部有識者委員会」で再発防止策検討へ

 国土交通省は2月19日、レオパレス21が建設した賃貸集合住宅の建築基準法不適合問題を重視して、2018年度内(~2019年3月末)に、「共同住宅の建築時の品質管理のあり方に関する外部有識者委員会」を設置し、再発防止策などの検討に入ると発表しました。

■設置趣旨
 共同住宅の界壁、外壁及び天井が法定仕様に適合していない事案の発生を踏まえ、専門的見地から原因究明結果の検証を行うとともに、再発防止策等について検討するため、国土交通省に提言いただく。

■委員会構成
 秋山哲一・東洋大学教授を委員長に、大森文彦・同大学教授・弁護士(副委員長)、犬塚浩・弁護士、清家剛・東京大学大学院准教授が参加。ほか、関係地方公共団体(埼玉県、千葉県、横浜市)、建築士関係団体(公益社団法人日本建築士会連合会、一般社団法人日本建築士事務所協会連合会、公益社団法人日本建築家協会)も参加する予定。

■173自治体が1,895棟の建築基準法違反を認定
 新聞報道によれば、石井啓一国土交通相は同日、レオパレス21物件の施工不良問題について、173自治体が1,895棟で建築基準法違反を認定(2019年1月末時点)したと明らかにしました。同社が2018年4~5月に公表した施工不良物件を対象としたもので、続いて2019年2月に公表した新たな施工不良物件も調査を進めているということです。
 2018年4月に公表した対象物件は915棟(現存分)、同5月に公表した対象物件は13,971棟で、計14,886棟。また、これらの物件を優先調査対象として進めていた全棟調査(37,853棟)の過程で、2019年2月、建築基準法不適合物件が新たに1,324棟確認されたと公表しています。施工不良物件は、界壁や外壁に不備、天井部に施工不備があり、建設省告示や大臣認定の仕様を満たしていません。


トップランナーに注文戸建・賃貸の大手ハウスメーカー追加へ

 「パリ協定」の目標達成に向けて住宅・建築物の省エネルギー対策を強化する「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律の一部改正法案」が2月15日に閣議決定されました。省エネ基準に適合しないマンション新築計画に対する監督体制を強化する一方、戸建住宅について建築士から建築主への省エネ性能説明を義務付ける制度を創設するとともに、トップランナー制度の対象に注文戸建住宅や賃貸アパートの大手ハウスメーカーを追加しています。

■改正概要

    ●オフィスビル等
  • 省エネ基準への適合を建築確認の要件とする建築物の対象に、中規模のオフィスビル等を追加
    *中規模:延べ面積を300㎡とすることを想定。現行は大規模(延
  • 省エネ性能向上計画の認定(容積率特例)の対象に、複数の建築物の連携による取組を追加
    *認定:受けた場合、省エネ性能向上のための設備について容積率を緩和

  • ●マンション等
  • 届出制度における所管行政庁による計画の審査を合理化し、省エネ基準に適合しない新築等の計画に対する監督体制を強化
    *合理化:民間審査機関の評価を受けている場合に所管行政庁による省エネ基準の適合確認を簡素化

  • ●戸建住宅等
  • 設計者である建築士から建築主に対して省エネ性能に関する説明を義務付ける制度を創設
  • トップランナー制度の対象に、注文戸建住宅・賃貸アパートを供給する大手住宅事業者を追加
    *トップランナー制度:トップランナー基準(省エネ基準を上回る基準)を設定し省エネ性能の向上を誘導。現行は建売戸建住宅を供給する大手住宅事業者が対象

  • ●その他の措置
  • 気候・風土の特殊性を踏まえて、地方公共団体が独自に省エネ基準を強化できる仕組みを導入


■詳しくはこちら→PDF「消費性能向上法改正案」


1月「TDB景気動向調査」、米中貿易摩擦背景に国内景気は“後退局面”入り

 帝国データバンク(TDB)が2月5日に公表した「景気動向調査」(全国、2019年1月調査)は、「国内景気、後退局面入りの兆し」と指摘し、その大きなファクターとして「米中貿易摩擦を背景に、中国向けなど輸出の減速が響く」との見方を示しています。

■調査結果のポイント

  • 2019年1月の景気DI(*)は前月比1.3 ポイント減の48.1 となり、2カ月連続で悪化した。国内景気は、中国向けなど輸出の減速に加えて、暖冬傾向や人手不足もマイナス材料となり悪化、後退局面入りの兆しが表れてきた。今後の国内景気は、消費税率の引き上げやコスト負担の増加に加え、海外を中心としたリスクの高まりによって、下押しされる可能性があり、不透明感が一層強まっている。
  • 10業界中9業界が悪化し、「農・林・水産」が改善した。貿易摩擦を背景とした中国経済低迷による輸出減速などを受け、「製造」を中心に幅広い業種の景況感が悪化した。
  • 「北関東」「南関東」「近畿」など10地域すべてが悪化した。全地域が悪化したのは2年11カ月ぶり。深刻な人手不足が続くなか、海外需要の鈍化や一部地域で低調な公共工事などが地域経済の悪化要因となった。40都道府県で悪化し、消費税率引き上げで全都道府県が悪化した2014 年4月以来の広がりとなった。
    *景気DIは、50を境にそれより上であれば「良い」、下であれば「悪い」を意味し、50が判断の分かれ目となる。

  • ■不動産業界の景況感(企業の声、○=良い、△=どちらでもない、×=悪い)
  • 現在
    • ◯ 空室が少なく、家賃収入のロスが減少している(貸事務所)
    • ◯ 国際バルク戦略港湾の本格稼働が始まり、流通拠点として企業進出や社員増員など勢いがある
       (不動産管理)
    • × 住宅ローンなどの与信の引締めを感じる(建物売買)
    • × 分譲住宅地の動きが悪い(土地売買)
    • × 例年の1月より反響が少ない(土地売買)

  • 先行き
    • ○ 経費削減の移転と業況拡大の移転が見込まれる(貸事務所)
    • △ 消費税率引き上げ前の動きが予測できない(建物売買)
    • △ 東京五輪による景気上昇気運はあるものの、消費税率アップの影響が消費生活に大きく
        影響してくると見られる(貸事務所)
    • × 10月以降、消費税率引き上げによる影響がある(貸家)
    • × 軽減税率による混乱が予想される(不動産管理)


平成30年度土地取引状況、東京は7.3P増で+43.1P、大阪は10.7P減で+31.1P

 国土交通省は1月7日、平成30年度「土地取引動向調査(第1回調査)」の結果を公表しました。それによれば、各地域に本社を持つ企業に“一般論”として土地取引の状況に対する判断を聞いたところ、次のような傾向がわかったということです。調査は2018年8月時点。

■2018年8月時点調査、その他地域は7.1P減で-2.7Pに

  • 土地の取引状況についての判断(DI)
    *DI=「活発である」-「不活発である」、単位はポイント(P)。
  • 現在の土地取引状況の判断(DI)
     「東京」は、7.3Pの増加で+43.1P、「大阪」は10.7P減少で+31.1P、「その他の地域」は7.1P減少で-2.7Pとなった。
  • 1年後の土地取引状況の予想(DI)
     「東京」は、0.9Pの増加で+33.4P、「大阪」は4.8P減少で+21.4P、「その他の地域」は6.4P減少で-4.0Pとなった。
  • 現在の土地取引状況の判断(回答)
     「活発である」は、「東京」で6.9P増加している。また、「大阪」で10.7P、「その他の地域」で2.7P減少している。「不活発である」は、「その他の地域」で4.5P増加している。
  • 1年後の土地取引状況の予想(回答)
     「活発である」は、「大阪」で3.9P減少している。「不活発である」は、「大阪」で1.0P、「その他の地域」で5.8P増加している。


アットホーム「首都圏賃貸動向」、12月の成約件数は再び減少に

 アットホームが1月29日に公表した2018年12月の「首都圏の居住用賃貸物件」市場動向によれば、成約数は前年同月より再び減少しました。中古アパートは2カ月連続で増えたものの、取引の過半を占める中古マンションが再び減少したためです。

■東京23区は前年に比べ再び減少、神奈川は3カ月連続増加
 12月の首都圏(1都3県)の居住用賃貸物件成約数は16,701件で、前年同月に比べ2.7%減少し、再び減少に転じました。
 取引の過半を占める中古マンションはシングル向きが3カ月ぶりにマイナスに転じました。中古アパートは23区が3カ月連続増となるなど4エリアがプラスとなり、2カ月連続で増加しました。
 エリア別では、23区が再び減少しましたが、神奈川県ではシングル向きアパートが牽引し、3か月連続で増えました。


■賃料指数の前月比、中古マンションは4カ月連続上昇、アパートも新築·中古とも上昇
 成約物件の1戸あたり賃料指数(首都圏平均値)は、マンションは新築が前月比5カ月ぶりに低下、中古が同4カ月連続で上昇しました。アパートは新築が同2カ月連続上昇し、中古は再び上昇しました。
 平均賃料の前年同月比は、マンションは新築が3カ月ぶり下落し、中古は2カ月連続で上昇。アパートは新築が3カ月連続で下落し、中古は3カ月ぶり上昇しました。


2019.2.15
賃貸経営ニュースダイジェスト

レオパレス21、新たに不備1,324棟、補修費用・空室賃料は同社負担・補償

 建築基準法違反の疑いがある自社施工共同住宅の「界壁」について調査・補修を進めていたレオパレス21は、その後の全棟調査で、界壁や外壁、天井が法定仕様(国土交通省告示または国土交通大臣認定仕様)に適合しない1,324棟が新たに確認されたと、2月7日に公表しました。同社では入居者に住み替え(費用は同社負担)を案内するとともに、物件所有者に同社負担による「補修工事」と「空室賃料の補償」を提示して補修を急ぐ考えです。

■レオパレス21の発表(2月7日)
●新たに確認された不備物件の最大軒数



●入居中のお客様について

  • 当社管理物件=物件所有者、特定行政庁と補修工事方法等を協議のうえ、住み替えを案内する。住み替え費用はすべて当社で負担する。
  • 当社管理以外の物件=物件所有者、管理会社へ告知し、特定行政庁と補修工事方法等を協議のうえ、住み替えを案内する。住み替え費用はすべて当社で負担する。


●当社施工物件の所有者について
 当社担当者より連絡する。補修工事費用はすべて当社で負担するともに、募集保留期間の空室賃料は補償する。

■国交省の対応(2月7日)
●レオパレス21への要請事項

  • 所有者等関係者への丁寧な説明
  • 特定行政庁への報告
  • 改修等の迅速な実施
  • 原因究明及び再発防止策の報告等
  • 相談窓口の設置


●相談窓口
◆レオパレス21内窓口
【物件所有者】TEL=0120-082-991/受付時間=10:00~19:00(水曜日10:00~18:00)
【入居者】TEL=0120-590-080/受付時間=10:00~19:00
【株主】TEL=050-2016-2907/受付時間 =9:00~18:00(定休日 土日祝)

◆公益財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センター(愛称:住まいるダイヤル)
【窓口】TEL=0570-016-100/PHSや一部のIP電話からは03-3556-5147/
     受付時間=10:00~17:00(土日、祝休日、年末年始を除く)

■詳しくはこちら→PDF「レオパレス21発表」、同「国土交通省発表」


消費者庁、太陽光発電の火災事故で注意を喚起

 消費者庁は1月28日、住宅用太陽光発電に起因した火災事故に注意するよう喚起しました。太陽電池モジュールの設置形態によって火災リスクが異なるとの消費者安全調査委員会の原因調査報告を受け、「鋼板等なし型」は他の設置形態に、「鋼板等付帯型」はケーブルの挟み込みを防ぎルーフィング上にケーブルを可能な限り敷かない構造にそれぞれ変更する、「地絡検知機能なし」はある製品に変更することで火災発生のリスクを低減できると呼びかけています。

■火災事故は2008年から10年ほどの間に127件発生
 住宅用太陽光発電の累積設置棟数は、2018年10月時点で2,374,700棟となっています。 調査委員会の報告書によると、事故情報データバンクに登録された火災事故は2008年3月から2017年11月までの間に127件発生。うち、他機関が調査していない72件を調べたところ、モジュールまたはケーブルから火災が発生したものが13件ありました。

■「鋼板等付帯型」「鋼板等なし型」は設置形態や構造の変更を!
 累計設置棟数で見ると、設置形態は「屋根置き型」と「鋼板等敷設型」が計94.8%、「鋼板等付帯型」が0.7%、「鋼板等なし型」が4.5%となっていますが、調査した「屋根置き型」と「鋼板等敷設型」では野地板への延焼事例は発生していませんでした。
 一方、「鋼板等付帯型」はモジュール下へのケーブルの挟み込みにより、ケーブルが発火した場合にはルーフィングと野地板への延焼の可能性がありました。また、「鋼板等なし型」はモジュール、ケーブルとルーフィングの間に遮るものがないため、モジュールまたはケーブルが発火した場合、野地板へ延焼する可能性があると判明。設置形態や構造を変更するよう求めています。

■売電する場合には「事業者」として点検義務を負う
 今回の注意喚起にあたっては、住宅用太陽光発電でも、売電する場合には「事業者」として点検義務も負う必要があるとも指摘しています。

太陽光発電の屋根断面イメージ



2013年→2018年、首都圏全エリアで空室数、空室率ともに増加

 TAS(タス)は、2018年10月時点における首都圏の賃貸住宅ストックを推計し、1月31日に公表しました。これによれば、2013年時点と比較すると、首都圏の全5エリアとも空室数、空室率が増加し、特に多い千葉県の空室率は2013年の20.0%から21.4%へと1.4ポイント悪化していると見られます。「経営難等物件データ」は、最も低い東京23区で19%、最も多い千葉県で29%に達している模様。

■TAS推計、最悪の千葉は経営難等物件29%、空室率21.4%か
 この推計は、①2013年住宅・土地統計調査後(2013年11月)から2018年住宅・土地統計調査(2018年10月)までの変化量を推計、次に②2013年住宅・土地統計調査から2013年10月時点の賃貸住宅のストック数と空室戸数を求め、③以上から、2018年10月時点の賃貸住宅ストックと空室数を推計したものです。

■推計結果
●首都圏各エリアの賃貸住宅ストック数・空室数・空室率(2018年10月<2013年比>)



●首都圏のデッドストック率の推計(ストック数に占める経営難等物件データの割合)



●首都圏の空室率の推移推計



●首都圏の賃貸住宅ストック推計(2018年10月時点)


■詳しくはこちら→PDF「TASレポート」


タタミ「なし」が年々増加、一方で「採用」は若い世代ほど積極的

 セキスイハイムの新築注文住宅を建てた施主年齢20~40代の単世帯家族(建売・賃貸併用住宅を除く)に「間取りに関する実態調査」を行ったところ、世帯構成や家族の価値観・ライフスタイルが大きく変化する中、住宅購入者の若年化が進み、間取りへの要望も変化しつつありました。タタミルーム「なし」が年々増加する一方で、若い世代ほどタタミルームの採用に積極的であるなど、階段の位置、LDKの配置などに大きな変化が見られたということです。

■セキスイハイムが間取り調査を実施
 この調査は、積水化学工業・住宅カンパニーの調査研究機関である住環境研究所がデータベース化しているセキスイハイムの間取り図面データ(76,405件、2019年1月現在)を活用。2010~2016年度までに入居した沖縄県を除く全国の「20~40代の単世帯家族」を対象に今年1月に実施しました。サンプル数は17,064件。

■調査結果のポイント
●タタミルームの採用率は若い世代ほど高い
 タタミルーム(タタミスペース含む)の有無は、2016年度全体で「なし」が25.3%(2010年度18.8%)に増加していた。一方で2016年度では、20代で「あり」が76.0%、30代で75.2%、40代で70.6%となっており、若い世代ほど採用していることがわかった。
 また、タタミルーム(同)の広さは、年々縮小していた。2017年度全体では6畳以上のタタミルームは16.4%と少数派だった。

●家族構成は3人以下の世帯が増加、延床面積120㎡未満が増加
 家族構成は、2016年度全体で3人以下が63.8%(10年度57.4%)となり、いずれの年代においても増加していた。特に20代では16年度に2人世帯の割合が41.5%(10年度34.0%)になり、増加していた。
 2016年度の延床面積(20~40代の全体)は120㎡未満が64.3%となり、2010年度に比べると増加しており、延床面積は縮小傾向となっていた。特に40代では120㎡未満の割合が18.1ポイント増えていた。

●LDK全てが南に面する間取りが増加
 LDKの配置は「南3室I型横」が、いずれの年代でも増加しており、生活スペースが全て明るい間取りのニーズが高まっていた。


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引っ越しの理由は「契約更新」最多、希望する物件は「現状より高い」傾向

 賃貸住宅の入退去シーズンを迎えていますが、入居希望者に調査したところ、引っ越しの理由は「物件の契約更新」が最多で、現状家賃よりも高い家賃の物件を求めている人が増加傾向にあったということです。

■「お部屋リクエスト」利用者から無作為で選んで集計・分析
 この調査は、アルティメット総研が、同社の運営サイト「ウチコミ!」で昨年10月から12月にかけ、「お部屋リクエスト」をした入居希望利用会員から400件を無作為抽出して集計・分析しました。「お部屋リクエスト」とは、「ウチコミ!」で希望物件のエリアや条件を登録しておくと、その条件に近い物件を所有している大家さんから直接提案を受けることができる機能です。

■引っ越しの理由
 「住んでいる物件の契約更新」(38%)が一番多い結果となっています。更新というシステムが引っ越しを検討するきっかけを生み出しています。以下、「転勤・転職」(33%)、「結婚・出産」(17%)、「進学・就職」(10%)の順。

引っ越しの理由




■登録者が現在住んでいる物件の家賃
 家賃が60,000円以下の物件に住んでいる人が38%と一番多く、次いで60,001円以上80,000円以下が33%、80,001円以上が29%という結果となりました。

■希望の家賃上限
 「60,000円以下」(35%)、「60,001円以上80,000円以下」(28%)、「80,001円以上」(37%)となりました。現在の家賃と比較すると、「60,000円以下」が-3ポイント「60,001円以上80,000円」が-5ポイント、「80,001円以上」が+8ポイントで、現在の住んでいる物件の家賃より高い家賃の物件を求めている人が8ポイント増えていました。

■「お部屋リクエスト」利用者の年収
 「300万円台」が29%と一番多く、次いで「200万円台」が21%、「400万円台」が19%となっています。

「入居付けが弱い」「対応が遅い・悪い」など、36%のオーナーが管理会社に不満

 空き家が増え続けている中、賃貸オーナーにとって管理会社は重要なパートナー。「ウチコミ!」の登録大家会員の声を調査したところ、36%ものオーナーが不満を持っていたということです。サイト運営会社のアルティメット総研が2018年11月下旬から12月上旬にかけて、登録大家会員(7,803名)のうち、304名から回答を得ました。



■調査結果の概要

  • 物件の管理を管理会社に依頼していますか?
     利用者であるオーナーの半数以上が管理会社を利用していました。
    →「はい」63%、「いいえ」37%
  • (依頼している方)今の管理会社に満足していますか?
     満足しているオーナーが35.8%いる一方で、ほぼ同率のオーナーが不満を感じていました。
    →「満足」31.1%、「どちらともいえない」28.3%、「不満」20.8%、「やや不満」15.1%、「とても満足」4.7%
  • (今の管理会社に満足していない、「どちらとも言えない」「やや不満」「不満」の方)不満の理由として当てはまるものは?
     「入居付けが弱い」「対応が遅い・悪い」「入居者募集に対して積極的ではない」「AD(広告費)が高い」という回答が多く、7割のオーナーが管理会社の入居者募集に対して不満を持っていました。
    →「入居付けが弱い」25.2%、「対応が遅い・悪い」16.5%、「入居者募集に対して積極的ではない」15.1%、「ADが高い」12.2%など
  • 現状の管理費は何%ですか?
     管理費は5%支払っているという回答が一番多く、なかには11%支払っているという回答もありました。
    →「5%」38.4%、「3%」18.8%、「1%」17.4%など
  • ADは何カ月分支払っていますか?
    →「1カ月」58.5%、「2カ月」34.8%など
  • 原状回復にかける費用はどのくらいですか?
     原状回復をする際、自身で業者に発注するオーナーが半数以上を占めました。費用は10万円以内が6割を占めました。
    ・発注
    →「自身で直接業者に発注」59.3%、「管理会社に発注」40.7%
    ・金額
    →「~5万円」20.7%、「5~10万円」30.4%、「10~15万円」14.8%、「15~20万円」12.6%、「20~25万円」7.4%、「25~30万円」3.0%、「30万円以上」11.1%
  • 管理会社を変えたことがありますか?
     管理会社を変えたことがないとの回答が過半数でした。
    →「ない」 65.9%、「ある」34.1%
  • 今後、よい管理会社があれば変えることを検討しますか?
     管理会社を変えたことがないオーナーが多い中、「近い将来検討したい」「いま検討している」という回答が70%を超えました。
    →「近い将来検討したい」57.0%、「検討しない」28.9%、「いま検討している」14.1%
  • 管理会社に求めることは?
     管理会社に求めることは、「入居付けに力を入れてほしい」との回答が3割と多く、次いで「素早い対応」が2割強ありました。
    →「入居付けに力を入れてほしい」31.1%、「素早い対応」22.8%、「物件の維持・管理に積極的になってほしい」15.1%、「管理費を安くしてほしい」13.5%、「ADを安くしてほしい」13.1%など。


2018年の新設住宅着工は942,370戸で2年連続減少、貸家7年ぶり減少

 国土交通省が1月31日に公表した建築着工統計によれば、2018年の新設住宅着工戸数は942,370戸となって、前年より2.3%減少しました。減少は2年連続。貸家が396,404戸(前年比5.5%減)と7年ぶりに減少するとともに、持家も283,235戸(0.4%減)へと2年連続で減少したためです。

■概要は次の通り
●利用関係別戸数
①持家:283,235戸(0.4%減、2年連続の減少)
②貸家:396,404戸(5.5%減、7年ぶりの減少)
③分譲住宅:255,263戸(0.0%増、4年連続の増加)
・マンション:110,510戸(3.8%減、昨年の増加から再びの減少)
・一戸建住宅:142,393戸(3.0%増、3年連続の増加)

●地域別戸数

  • 首都圏:総戸数=4.9%減。持家(0.9%減)、貸家(4.9%減)、分譲住宅(7.4%減)…うちマンション(14.8%減)、一戸建住宅(0.1%増)
  • 中部圏:総戸数3.2%増。持家(0.1%増)、貸家(1.0%増)、分譲住宅(9.9%増)…うちマンション(27.5%増)、一戸建住宅(3.3%増)
  • 近畿圏:総戸数=前年比2.6%増、持家(1.3%増)、貸家(3.2%減)、分譲住宅(10.9%増)…うちマンション(21.3%増)、一戸建住宅(0.3%増)
  • その他地域:総戸数=前年比3.4%減、持家(0.7%減)、貸家(8.4%減)、分譲住宅(4.0%増)…うちマンション(5.1%減)、一戸建住宅(9.7%増)




断熱改修後に居住者の起床時の最高血圧が有意に低下

 国土交通省は1月24日、住宅内の室温変化が居住者の健康に与える影響について、「新たな知見」(中間報告<第3回>)を公表しました。それによれば、断熱改修後に居住者の起床時の最高血圧が有意に低下することなどが確認できました。

■新たな知見として7事項を公表
 この調査は、断熱改修などによる温熱環境の改善が、健康にどう影響するか、改修前後を医学・建築環境工学の観点から検証するのが目的。断熱改修を予定する住宅4,131人(2,307軒)について改修前の健康調査を行うとともに、うちすでに断熱改修を実施した1,194人(679軒)について改修後の健康調査を行いました(事業期間:平成26~30年度)。

■第3回中間報告の概要(以下の「得られつつある知見」が確認された)

  • 室温が年間を通じて安定している住宅では、居住者の血圧の季節差が顕著に小さい。
  • 居住者の血圧は、部屋間の温度差が大きく、床近傍の室温が低い住宅で有意に高い。
  • 断熱改修後に、居住者の起床時の最高血圧が有意に低下。
  • 室温が低い家では、コレステロール値が基準範囲を超える人、心電図の異常所見がある人が有意に多い。
  • 就寝前の室温が低い住宅ほど、過活動膀胱症状を有する人が有意に多い。断熱改修後に就寝前居間室温が上昇した住宅では、過活動膀胱症状が有意に緩和。
  • 床近傍の室温が低い住宅では、様々な疾病・症状を有する人が有意に多い。
  • 断熱改修に伴う室温上昇によって暖房習慣が変化した住宅では、住宅内身体活動時間が有意に増加。


断熱改修による起床時の血圧の低下量(試算)


第1回不動産王ランキング、1位住友不動産、2位JR東海、3位三菱地所

 不動産関連有力企業の土地保有額を決算書に基づいてランキングしたところ、1位は住友不動産(土地保有額2兆4,642億円)となりました。次いで、2位が東海旅客鉄道(JR東海、2兆3,546億円)、3位が三菱地所(2兆632億円)となり、以下三井不動産(2兆0,382億円)、東日本旅客鉄道(JR東日本、2兆207億円)、日本郵政(1兆5,440億円)、トヨタ自動車(1兆4,046億円)、日本電信電話(NTT、1兆3,080億円)と続きました。

■上位20社、うち鉄道7社、不動産6社
 この「不動産王ランキング調査」は1月28日、法人会員向けASPクラウドサービスを提供するリスクモンスターが公表しました。今回が初めて。上位20社のうち13社を鉄道業と不動産業の2業種が占めており、他業種と比べて鉄道業と不動産業の土地保有額が高い結果となりました。
 上位20社にランクインしている鉄道業7社は、東海旅客鉄道(JR東海)、東日本旅客鉄道(JR東日本)、阪急阪神ホールディングス、西日本旅客鉄道(JR西日本)、西武ホールディングス、近鉄グループホールディングス、東京急行電鉄です。
 また、不動産業6社は、住友不動産、三菱地所、三井不動産、東急不動産ホールディングス、ヒューリック、大和ハウス工業です。

■ROA上位20社、情報サービス業など3業種が14社、
 不動産王ランキング上位企業が保有資産をいかに収益に結びつけているのかをROA(当期利益/総資産)を見ると、0.3~5.9%で、上位20社の平均値は2.6%と、調査対象企業の平均値3.1%を0.5ポイント下回っていました。
 ROAランキングの上位20社では、情報サービス業と専門サービス業、ゲームソフトウェア業の3業種が14社を占め、20社中15社は土地を保有していませんでした。不動産を保有しない企業の方が、ROAが高くなりやすい傾向が顕著になっていました。
 ランキングは上位100社まで公開しています。

第1回不動産ランキング王/上位20社


■詳しくはこちら→PDF「第1回不動産王ランキング」

「賃貸派」は19.5%、理由は「住宅ローンに縛られたくない」が4割

 (公社)全国宅地建物取引業協会連合会と(公社)全国宅地建物取引業保証協会は1月29日、「不動産の日」(9月23日)にちなんで毎年実施している「不動産の日アンケート」(住居の居住志向及び購買等に関する意識調査)の結果を公表しました。現在の住居に関係なく持家派か賃貸派か聞いたところ、賃貸派は19.5%。その理由としては「住宅ローンに縛られたくない」が41.8%と最も高く、次いで「天災時に家を所有していることがリスクになる」「税金が大変だから」が続きました。

■全宅連と全宅保証が「不動産の日」にちなんで調査
 調査はホームページを活用して、昨年9月下旬から11月末に実施しました。全20質問の中から、気になる3質問の結果を紹介すると…。


●不動産の買い時

  • 2018年度調査では、「買い時だと思う」16.3%、「買い時だと思わない」22.6%、「わからない」61.0%で、「わからない」が最も高くなっている。2017年度と比較すると、「買い時だと思う」が3.6ポイント、「買い時だと思わない」が2.1ポイントそれぞれ下降し、「わからない」が5.6ポイント上昇した。20代以外の年代層で「買い時だと思う」が下降していることから、全体的に「買い時感」が減退している。
  • 不動産が買い時だと思う理由では、「消費税率が上がる前だから」が45.0%と最も多く、「住宅ローン減税など税制優遇が実施されているから」が25.3%と続く。不動産が買い時だと思わない理由では、「不動産価値が下落しそうだから」が29.8%と最も多い。




●持家派or賃貸派(現住居を問わず)

  • 現在の居住形態にかかわらず、持家派は80.5%と全体の約8割を占めている。持家派の理由では、「家賃を支払い続けることが無駄に思える」が52.9%と最も多い。
  • 賃貸派の理由としては、「住宅ローンに縛られたくない」が41.8%と最も高く、次いで「天災時に家を所有していることがリスクになる」、「税金が大変だから」が続いている。




●住宅購入重視…・賃貸重視…

  • 住宅購入時に重視する点は、「購入金額」が60.0%、「周辺・生活環境がよい」が48.1%。賃貸時に重視する点は、「家賃」が71.8%と最も多い。「購入」「賃貸」ともに、経済面が重視されている。また、「賃貸」の方が交通の利便性をより重視する傾向にある。




■詳しくはこちら→PDF「不動産の日アンケート」

2019.2.1
賃貸経営ニュースダイジェスト

国民生活センター、「暮らしのレスキューサービス」でのトラブルにご注意を

 (独)国民生活センターでは、水漏れ修理、解錠などの「暮らしのレスキューサービス」に関するトラブルが増えているので、広告の表示や電話で説明された料金を鵜呑(うの)みにしないよう注意を喚起しています(2018年12月20日公表、2019年1月10日更新)。

■「暮らしのレスキューサービス」は助かるが…
 トイレや水漏れ、鍵の修理、また害虫の駆除など、日常生活でのトラブルに事業者が対処してくれる、いわゆる「暮らしのレスキューサービス」は、専門的な技術や知識がない消費者にはたいへんありがたいものです。しかし一方で、全国の消費生活センターなどには、料金や作業内容等で事業者とトラブルになったという相談が増えつつあります。

PIO-NETにおける暮らしのレスキューサービスに関する相談件数の推移

※1 2017年度同期件数(2017年11月30日までのPIO-NET登録分は1,583件)
※2 2018年度は4月~11月の相談件数



■相談事例の問題点
 たとえば、「“見積もり無料”の広告を見て蛇口の水漏れを確認してもらったら、見積もりにかかった費用を請求された」「ネズミ駆除を事業者に依頼したが、完全に駆除できていなかった」「コウモリ駆除の見積もりを依頼したが、契約を断れない状況にされ作業内容もずさんだった」、また、「鍵開けを依頼し、料金が高額だったため作業を断ったらキャンセル料を請求された」などといった相談が寄せられています。
 つまり、「見積もり無料のはずが、見積もりにかかる費用を請求される場合がある」「見積もりのつもりで事業者を呼んでも、その場で高額な契約をするよう急がされる」「作業内容が不十分な場合がある」「解約時にキャンセル料を請求されたり、事業者がクーリング・オフに応じない場合がある」などの問題が起きているのです。

■消費者へのアドバイス
 こうした相談を受け、国民生活センターでは「広告や電話説明での料金を鵜呑みしない」「複数社から見積もりを取り、十分検討する」など、次のように対応するようアドバイスをしています。

  • 広告の表示や電話で説明された料金を鵜呑(うの)みにしないようにする
  • 契約する場合は複数社から見積もりを取り、サービス内容や料金を十分に検討する。
  • 緊急を要するトラブルの発生に備え、事前に情報を収集する。
  • 料金やサービス内容に納得できない場合は、きっぱりと契約を断る。
  • トラブルになったときには消費生活センターなどに相談する(消費者ホットライン「188番」<いやや!>)。

CBRE、「不動産マーケットアウトルック2019」を発表

 CBRE(日本本社)は1月10日、オフィスマーケット、物流施設マーケット、リテール(路面店舗)マーケット、不動産投資マーケットについて、2018年を振り返るとともに、2019年以降の見通しをまとめた特別レポート「不動産マーケットアウトルック2019」を発表しました。各セクターともテナント需要は堅調。投資意欲は引き続き旺盛も、投資金額は伸び悩むと見ています。

■テナント需要は堅調、投資意欲は旺盛も投資金額は伸び悩むか
●オフィスマーケット:賃料は東京で調整局面が近づき、地方都市では上昇が続く
【賃料予測】東京グレードAオフィスの賃料は2020年末までに2.7%下落する見込み

  • 東京では2019年から2020年の2年間で、50万坪の新規供給が予定されている。景気の減速も受けて需給は緩和、2019年後半にも賃料は下落し始めると見られる。
  • 一方、地方都市では新規供給は限定的であり、賃料は当面上昇が続くと予想される。
  • 東京オールグレード空室率は2018年第3四半期時点の0.9%から、2020年末までに2.0%まで上昇すると予想される。そのため、賃料は値下げ圧力が徐々に強まり、2020年末まででおよそ1.4%、大量供給が続くグレードAでは2.7%の下落が予想される。
  • 一方、地方都市では新規供給は限定的。新規開設や、建て替えに伴う移転ニーズにより空室率は低水準で推移し、当面、賃料上昇が続くと予想される。


●物流施設マーケット:供給過剰の懸念は薄らぐ
【賃料予測】:首都圏の大型マルチテナント型施設は2020年末までの2年間で2.2%上昇か

  • 首都圏の新規供給は、2018年、2019年と2年連続で過去最高を更新し、2年間で108万坪に達する。しかし、eコマースを中心とした物流量の増大や、倉庫内作業の自動化ニーズなどを背景として、先進的な大型物流施設への需要は旺盛。
  • 首都圏では2020年までの新規需要は年平均で45万坪が想定され、大量供給による空室率の上昇は限定的となる見込み。まとまった面積を確保するために、竣工前の物件を物色する傾向が強まり、立地や設備仕様が優れた物件のリーシングペースは加速していく。


 近畿圏、中部圏いずれにおいても、高水準の供給は続くものの、需給バランスが大きく崩れることはなさそう。

●リテールマーケット(略)

●不動産投資マーケット:投資意欲は引き続き旺盛も、2019年投資総額は前年と同水準か

  • 投資意欲は依然として旺盛も、不動産価格の上昇を背景に投資家およびレンダーは慎重姿勢を強めると考えられる。2019年の投資総額は3.2兆円と、2018年の見込み総額(約3.1兆円)とほぼ同水準にとどまると予想される。
  • 低金利環境が続く中、日本は他国に比較して高いスプレッドが確保できるため、海外投資家にとっても引き続き魅力的な投資マーケットといえる。投資家の投資意欲も依然として旺盛なため、賃料にさらなる上昇余地のある地方オフィス物件への関心もさらに高まろう。
  • ただし、サイクル終盤に近いと考えられる状況では、レンダーと同様に投資家も価格上昇に対して慎重姿勢をより強める可能性がある。長期運用を目的とし、キャピタルゲインよりもインカムゲインを重視する投資家がマーケットを牽引すると考えられる。


空家等対策計画の策定、約半数の848団体が策定済み

 国土交通省は2018年12月25日、全国市区町村の空き家対策への取り組み状況について、「法施行後約3年で、約半数(49%、848団体、10月1日時点)で空家等対策計画の策定を終えている」と公表しました。2018年度末には6割を超える1,122団体が策定する見込み。

■調査結果のポイント
●空家等対策計画(空家法第6条)の策定状況

  • 2018年10月1日現在、全市区町村の約半数(49%)で策定されており、2018年度末には6割を超える見込みである。
  • 都道府県別にみると、2017年度末時点で策定率100%となっている高知県のほか、富山県、広島県の順に策定済み市町村の割合が高くなっている。また、2018年度末には、愛媛県、大分県でも全市町村が策定する見込みである。


●特定空家等に対する措置(同法第14条)実績

  • 周辺の生活環境等に悪影響を及ぼす「特定空家等」に対し、2018年10月1日までに市区町村長が助言・指導を行った13,084件のうち、勧告を行ったものは708件、命令を行ったものは88件、代執行を行ったものは29件であった。
  • また、略式代執行を行ったものは89件であった。


【特定空家等に対する措置実績】


■詳しくはこちら→PDF「施行状況(2018年10月現在)」


太陽光発電の2019年度買取価格、50kW以上500kW未満は14円/kWhへ引き下げ

 太陽光発電の2019年度の買取価格は、1月9日に開催された経済産業省・調達価格等算定委員会で示され、50kW以上500kW未満の事業用発電については、2018年度の1kWhあたり18円から14円へと4円引き下げる方向が固まりました。

■10kW未満は、出力制御対応機器の設置義務無しが24円、有りが26円
 すでに、10kW未満の家庭用発電については出力制御対応機器の設置義務無しが24円、有りが26円に、うちエネファームなどとのダブル発電も無しが24円、有りが26円と同額に引き下げることになっています。
 いずれも、システム費用が年々安くなってきているためで、50kW以上500kW未満の場合、2018年度は1kWhあたり22.1万円でしたが、2019年度は18.2万円へと下降すると試算されています。




7年連続で7割以上が「最近不安を感じている」と回答

■女性が経験した被害、痴漢に次いで「ネット・SNSトラブル」が2位に
 「日本人の不安に関する意識調査」によれば、自然災害への不安が増加する一方、約6割が対策を実施していませんでした。また、同時に行った女性への調査では、経験した被害として最多の「痴漢」に次いで「ネット・SNSトラブル」が2位となったということです。

■調査結果の概要
 この意識調査は、セコムが2018年12月初旬に、20代以上の男女500人を対象に実施し、12月20日に公表しました。社会のあり方や世相が変化する中で、不安を引き起こす要素とその対策を調査するために、2012年より毎年行っています。  調査結果の概要について、同社は次のように紹介しています。

  • 2012年より7年連続で7割以上が「最近不安を感じている」と回答している。不安を感じる項目として、1位「老後の生活や年金」、2位「健康」は例年通り。一方、「地震」「台風・豪雨・洪水」「環境問題・異常気象」を不安要素として挙げる回答が増え、今後の災害増加を懸念する人も9割近く存在することが判明した。
  • 災害対策については、3割以上が非常持ち出し袋や家具の転倒防止器具で災害に備えるなどの対策を実施しており、昨今の防災意識への高まりが読み取れた。しかし、依然として6割近くが対策を実施していないことが明らかになった。
  • 同時に調査した、10代から30代の女性200人を対象とする「女性の『安全・安心』に関する意識調査」では、ネットやSNSのトラブルに関する設問を追加したことで、「痴漢」被害に次いで多いことが判明し、身近な犯罪の原因になっていることがわかった。


■主な調査結果

  • 72.4%が「最近不安を感じている」と回答。年代別では、男性30代、女性20代の8割以上が、より不安を感じている結果が判明。
  • 不安を感じていることは、1位「老後の生活や年金」(71.8%)、2位「健康」(67.4%)は昨年通り。3位「地震」(50.6%)や「台風・豪雨・洪水」(34%)、「環境問題・異常気象」(23.2%)など、自然災害への不安が昨年から増加。
  • 約7割が不安解消のために対策を講じていないことが明らかに。一方、男女ともに20代の4割以上が不安への対策を講じていることが判明。
  • 今後の治安悪化・犯罪増加、災害増加を懸念する人は8割以上と昨年より増加。特に災害増加の可能性については約9割が懸念。
  • 「防犯対策をしていない」(70.8%)、「防災対策をしていない」(63.8%)と昨年より微減となるも、依然として6割以上が未対策のまま。
  • 老後に対する不安が82.8%で、5年連続で8割を超える結果に。2014年の調査開始以来、最高値をマーク。
  • 最近1年間で不安を感じたことは、1位「台風や暴風・豪雨・ゲリラ豪雨などによる土砂災害」(40.6%)、2位「地震・津波による被害」(39%)、3位「猛暑による熱中症や日射病」(30.4%)と、自然災害や異常気象に由来する回答が顕著に。
  • 女性が巻き込まれる犯罪被害の不安と実際の被害経験は、ともに1位が「痴漢」(不安:51%、被害経験:24.5%)という結果が判明。実際の犯罪被害では「ネットでのトラブル、SNS悪用」が2位に。


■詳しくはこちら→PDF「セコム・不安意識調査」

2019.1.15 賃貸経営ニュースダイジェスト

引っ越し会社顧客満足度ランキング、1位アート、2位サカイ、3位Akabou

 オリコンは1月4日、実際の利用者が評価した顧客満足度「2019年引っ越し会社のランキング・比較」を公表しました。調査対象とした30社中、1位はアート引越センターとなり、2位には昨年3位のサカイ引越センター、3位にはAkabou(赤帽)引越が10位から急浮上しました。

■利用者が重視するのは1位提案プラン、2位コストパフォーマンス、3位作業内容
 オリコン公表によれば、上位2社が安定した評価を得ている一方で、Akabouは「コストパフォーマンス」「作業内容」で他社に勝っているものの、「オプションサービス」「補償内容」の満足度が低く、低コストであると割り切って利用している利用者が多いことが想定されます。
 ヤマトホームコンビニエンスは、調査時点でサービスを休止しているため、ランキングから対象外となっています。
 7評価項目中で、利用者が特に重視したのは「提案プラン」(22.22%)、「コストパフォーマンス」(21.62%)、「作業内容」(17.42%)でした。

■調査概要
 この調査は2018年8月下旬から9月初旬に、過去5年以内に引っ越し会社を利用して引っ越しを行い、引っ越し会社選定に関与した全国の男女15,438人(18歳以上)に実施しました。対象とした引っ越し会社は、営業所・支店所在地が全国8エリア中4エリア以上、または関東・東海・近畿の内2エリア以上展開している事業者(法人での利用、大型荷物の搬送・搬入など、宅配便は除く)、計30社としました。
 評価は、営業スタッフの対応、提案プラン、現場スタッフの対応、作業内容、オプションサービス、補償内容、コストパフォーマンスの7項目で実施しました。

■調査結果
●顧客満足度ランキング
1位:アート引越センター→75.88点
2位:サカイ引越センター→75.69点
3位:Akabou(赤帽)引越→75.54点
4位:引越しは日通→75.44点
5位:ハトのマークの引越センター→74.92点
6位:0003のアーク引越センター→74.65点
7位:ハート引越センター→74.57点
8位:アリさんマークの引越社→74.43点
9位:引越のプロロ→74.04点
10位:ベスト引越サービス→73.57点)
11位:ファミリー引越センター→72.71点)
*高評会社→規定人数の半数以上の回答があり、評価項目得点が60.00点以上の会社
・SGムービング
・エイブル引越サービス

●引っ越し会社利用者が重視した項目
①提案プラン→22.22%
②コストパフォーマンス→21.62%
③作業内容→17.42%
④オプションサービス→12.02%
⑤営業スタッフの対応→10.94%
⑥現場スタッフの対応→9.57%
⑦補償内容→6.2%

●評価項目別上位3会社
①営業業スタッフの対応
 1位:アート引越センター、2位:Akabou(赤帽)引越、3位:引越しは日通
②提案プラン
 1位:Akabou(赤帽)引越、2位:引越のプロロ、3位:ハート引越センター
③現場スタッフの対応
 1位:Akabou(赤帽)引越、2位:アート引越センター、3位:サカイ引越センター
④作業内容
 1位:Akabou(赤帽)引越、2位:サカイ引越センター、3位:アート引越センター
⑤オプションサービス
 1位:アート引越センター、2位:サカイ引越センター、3位: 引越しは日通
⑥補償内容
 1位:サカイ引越センター、2位:アート引越センター、3位:引越しは日通
⑦コストパフォーマンス
 1位:Akabou(赤帽)引越、2位:引越のプロロ、3位:アート引越センター

全国版空き家・空き地バンク、公的不動産(PRE)検索機能を追加

 国土交通省は1月7日、空き家などの情報を簡単に検索できる「全国版空き家・空き地バンク」に、廃校や職員宿舎等の公的不動産(PRE)が検索できる機能を追加したと公表しました。全国に点在するPREの取り引きを円滑化するのが狙い。

■マッチングを向上させ取り引きを円滑化
 「全国版空き家・空き地バンク」は、公募で選定された2事業者(LIFULL、アットホーム)が昨年4月から運営しています。2018年12月時点で全国558自治体が参加し、延べ9,000件の情報を掲載(一部重複あり)。成約物件は1,300件を超えています。
 PREは、厳しい財政事情により公的資金のみで公共施設を建設・維持管理・運営することが困難になっているうえ、人口減少の進展で公共施設の集約化・再編が求められていることから、年々増加。廃校や遊休状態にある職員宿舎、公有地などが全国に多数点在し、その活用が求められています。
 このため、マッチングの向上によるPREの有効活用に向け、全国版バンクの機能を拡充。全国に点在するPREを一覧できるよう検索・表示するとともに、特集ページを作成するなどして情報提供を充実させています。

●運営事業者が運営する公的不動産(PRE)サイト
・LIFULLL:https://www.homes.co.jp/akiyabank/pres/all/
・アットホーム:https://www.akiya-athome.jp/contents/12

●国土交通省が管理している公的不動産(PRE)ポータルサイト
http://www.mlit.go.jp/totikensangyo/totikensangyo_tk5_000102.html

国交省、日管協等に「保証債務での不当差別廃止」要請

 (公財)日本賃貸住宅管理協会(日管協)は2018年12月25日、国が進めている外国人材の受け入れ・共生と、これを受けて国土交通省から同日要請があった家賃保証債務における外国人への不当差別の廃止を踏まえ、会員各社に徹底するよう呼びかけました。

■日管協、外国人材の住宅確保に向け周知と指導徹底へ
 外国人材の受け入れに向けては、在留資格を新たに設ける「出入国管理及び難民認定法及び法務省設置法の一部を改正する法律」が2018年12月14日に公布され、2019年4月1日から施行されることになっています。
 また、外国人材を適正に受け入れ、共生社会の実現を図ることで、日本人と外国人が安心して安全に暮らせる社会を実現する狙いから、2018年12月25日に開催した「外国人材の受け入れ・共生に関する関係閣僚会議」で、「外国人材の受け入れ・共生のための総合的な対応策」が決定されました。
 「総合的な対応策」では、共生社会の実現に向けた「住宅確保のための環境整備・支援」として、「賃貸人・仲介事業者向け実務対応マニュアル」や「外国語版の賃貸住宅標準契約書等の普及」(8言語対応)、また「外国人を含む住宅確保要配慮者の入居を拒まない賃貸住宅の登録・住宅情報提供・居住支援等の促進」が盛り込まれています。
 こうした動きを受けて、国土交通省は2018年12月25日付けで、日管協と家賃債務保証事業者協議会に「外国人材の受け入れ・共生に係る家賃債務保証」について要請。家賃保証サービスの利用にあたっては外国人ということを理由として不当な差別が行われないよう、周知徹底と継続的指導を求めました。

■詳しくはこちら→PDF「外国人材の受け入れ・共生に係る家賃債務保証について」

消費税引き上げ需要平準化に向け「次世代住宅ポイント制度」

 今年10月の消費税率引き上げに備え、引き上げ前・後の需要変動を平準化する狙いから、税率10%で一定の性能を有する住宅を新築したりリフォームすると、さまざまな商品などと交換できるポイントを提供する「次世代住宅ポイント制度」が設けられます。2019年度当初予算の成立を受けてスタートし、ポイントの発行申請は6月以降から始まる予定。ただし、新築は貸家は対象外となります。

■対象は一定の性能を有する住宅の新築・リフォーム
 対象となる注文住宅(持家)・リフォームは、契約が「2019年4月~2020年3月請負契約・着工をしたもの」、分譲住宅は「閣議決定日~2020年3月に請負契約・着工し、かつ売買契約を締結したもの」「閣議決定日までに完成済みの新築住宅で、閣議決定日~2020年3月に売買契約を締結したもの」。また、いずれの住宅でも「2019年10月以降に引渡しをしたもの」
 新築住宅の発行ポイント数は1戸あたりの上限が35万ポイントで、次のいずれかに適合するときは30万ポイントが付与されます。

①エコ住宅(断熱等級4または一次エネ等級4を満たす住宅)
②長持ち住宅(劣化対策等級3、かつ維持管理対策等級2等を満たす住宅)
③耐震住宅(耐震等級2を満たす住宅または免震建築物)
④バリアフリー住宅(高齢者等配慮対策等級3を満たす住宅)

 一方、リフォームのポイント数は、上限が30万ポイント。若者・子育て世帯によるリフォームや一定の既存住宅の購入に伴うリフォームの場合は上限が引き上げられます。 対象となるリフォームは、次の通り。

①窓・ドアの断熱改修
②外壁、屋根・天井または床の断熱改修
③エコ住宅設備の設置
④耐震改修
⑤バリアフリー改修
⑥家事負担軽減に資する設備の設置
⑦若者・子育て世帯による既存住宅の購入に伴う一定規模以上のリフォーム工事等

■詳しくはこちら→PDF「次世代住宅ポイントの概要」

若者の賃貸選び、7割がインターネットで

 20代、30代の7割以上が「賃貸はインターネットで探す」と回答。そして、検索サイトに求めるのは「見やすさ」「物件数」「写真の多さ」…賃貸物件を探すときの手段・条件・ニーズなどを調査したところ、「いかに、よりわかりやすく、かつ多くの最新情報を伝えることができるか」が、サイト運営の今後の課題であることがはっきりしてきたということです。

■ポイントは、いかに“よりわかりやく、より多く”提供できるか
 この調査(賃貸物件を選ぶ際の条件に関する意識調査は)は2018年11月下旬、日本情報クリエイトが全国の20~30代の男女1,197人を対象に、インターネットを利用して実施しました。

●情報収集はどのようにやっているか
 「ネットを利用して探す」が7割を超え、直接「店舗に行って探す」は2割弱にとどまった。ネットに対応していない不動産屋は淘汰されてしまうことも考えられる。




●ユーザーが情報収集をする際のニーズ
 自分に合った条件の物件を、短時間で、たくさん確認したいというニーズが強い。このため、サイトの「見やすさ」が4割近くを占め、次いで「物件数」、「写真の多さ」と続きく。




●ネットに対応していない不動産屋のイメージ
 ネットに対応していない不動産屋には、「対応に時間がかかりそう」(3割)、ほか「物件数が少なそう」、「紹介される物件が古そう」が各2割以上あるなど、あまり良くないアナログなイメージを持っている。




●まとめ
 ネット普及で、お部屋探しの選択肢は格段に上がった。それにより、消費者はより魅力的で、より多くの情報のある“ユーザビリティが高いサイト”に集まる。このため、ホームページやポータルサイトがなければユーザーのニーズに応えられず、ユーザーの選択肢から外れてしまう可能性が高まる。

2019.1.7
賃貸経営ニュースダイジェスト

UR都市機構、「ストック活用・再生ビジョン」を策定

 UR都市機構はこの10年間にわたって進めてきた「UR賃貸住宅ストック再生・再編方針」が終期を迎えたことを受け、2018年12月26日、2019年度から2033年度までの15年間にわたる「UR賃貸住宅ストック活用・再生ビジョン」を策定し、「多様な世代が安心して住み続けられる環境整備」「持続可能で活力ある地域・まちづくりの推進」「賃貸住宅ストックの価値向上」の3視点から多様な活用を図っていく構想を打ち出しました。

■環境・まちづくり・価値向上の3視点から多様な活用を目指す
 安心して住み続けられる環境整備では、①地域の医療福祉施設等を充実させ、幅広い世代や多様な世帯が安心して健やかに暮らせる住環境づくり、②人々の交流を育む環境づくりによる豊かなコミュニティのある地域(ミクストコミュニティ)の実現、③生活支援サービスの充実・テレワークへの対応等による多様なライフスタイルに対応した住環境づくりを推進。
 持続可能で活力ある地域・まちづくりでは、①団地の役割・機能を多様化させ地域に開かれた団地へ再生、②人々のふれあいや緑を大切にして、安全・安心・快適なまちづくり、③地方公共団体等と連携したコンパクトシティの推進や市街地の再整備による持続可能な都市を目指します。
 また、賃貸住宅ストックの価値向上に向けては、①多様化するニーズに対応し地域の価値向上にも寄与する魅力ある住宅を供給する、②適切に管理するとともにサービスの維持・向上を図り、安全・安心・快適な住宅を供給する、③世帯属性に左右されず幅広い世代や多様な世帯が入居しやすい住宅を提供する、としています。

【多様な活用イメージ】



■団地ごとに3類型化、急がれるバリア化
 これらを踏まえた団地別方針では、「ストック活用」(25万戸)、「ストック再生」(45万戸)、「土地所有者等への譲渡・返却」(2万戸)の3類型に分類し、うちストック再生類型団地については建て替え、集約、用途転換、改善を進めていく方針です。
 UR都市機構の賃貸住宅では、2015年時点で、高齢人口が34.8%(全国平均26.6%)、年少人口が8.6%(同12.6%)と、高齢化が高進しています。こうした中で、全体の約7割を占める約47万戸(1979年以前管理開始)は40年を経過しますが、バリアフリー化率は43.9%と、それ以降に管理を開始した約25万戸の67.0%比べ、入居者の年齢構成やライフスタイルの変化への対応が大きな課題となっています。

【ストック状況とバリアフリー化】



2019年度制改正大綱、与党案決まる

■小規模宅地等特例、特定事業用宅地から相続3年以内の“飛び込み取得”除外
 2019年度税制改正大綱が2018年12月14日、与党(自民・公明)から発表されました。今後国会審議のうえ、3月下旬までに成立・公布し、4月1日から施行されることになります。
 2019年度改正のポイントは「個人事業者の事業用資産に係る相続税納税猶予の創設(被相続人が不動産貸付業の場合は除外)や「住宅ローン控除の適用期間延長」「特定事業用宅地への小規模宅地等の評価減の制限」など。ほか「消費税率のアップ」(10月予定、8%→10%)と、その「軽減税率の適用」が注目されます。
 「小規模宅地等特例は、特定事業用宅地から相続開始3年以内の“飛び込み取得”宅地等が除外されます。
 改正が予定されている主なものは次の通りとなっています。

●個人所得課税
○住宅ローン控除の特例の創設
 消費税率が2019年10月に8%から10%に上がることを受け、住宅ローン控除の期間が延長されます。住宅ローン控除は、所得税額から年末のローン残高の1%(限度額あり)を居住開始年から10年間控除できる制度。今回の改正で、2019年10月1日から2020年12月31日までに購入し、住み始めたときは控除期間が3年延長され、13年間にわたって控除できます。

○空き家に係る譲渡所得の3,000万円特別控除の特例の要件見直し
 空き家を譲渡したときに所得税を軽減する「空き家対策税制」は、相続開始の直前において被相続人の居住用に供されていた家屋が対象でしたが、使い勝手を考慮し、要介護認定等を受け、かつ相続の開始の直前まで老人ホーム等に入居をしていたときなどは、要件を満たすとみなす特例ができます。

○NISA(少額上場株式等の配当・譲渡所得等の非課税措置)

  • NISA口座を開設している居住者が、一時的に出国して非居住者になる場合、出国
  • 帰国時に「継続適用届出書」・「帰国届出書」を提出すれば、5年間は居住者とみなされます。
  • また、NISA口座を開設できる年齢要件が20歳から18歳以上に引き下げられました。

○ふるさと納税の見直し
 ふるさと納税の対象は、「礼品の返礼割合を3割以下とし、地場産品とすること」など一定の要件を満たし、総務大臣が指定する都道府県等のみとなりました。

○未婚の親に対する個人住民税の非課税措置
 児童扶養手当の支給を受けている児童の父か母のうち、未婚か配偶者の生死が明らかでない者は、個人住民税が非課税になります。(年間合計所得が135万円を超える場合を除く)。2021年度分以後(課税は2022年)の個人住民税から適用されます。

●資産課税(相続税、贈与税関係)
○個人事業者の事業承継税制の創設
 非上場会社のオーナー社長から後継者へ自社株式を承継したとき、一定の要件を満たせば対象株式の相続税の一部納税(贈与税は全部)を猶予できる制度がありますが、個人事業者にも創設されます。被相続人が不動産貸付業であるときは除かれます。対象となる特定事業用資産は、被相続人の事業に利用されていた土地(400㎡まで)、建物(床面積800㎡まで)、建物以外の減価償却資産で青色申告書に添付される貸借対照表に計上されているもの。

○特定事業用宅地等に係る小規模宅地等特例の見直し
 80%評価減できる「小規模宅地の特例」における「特定事業用宅地等」から、「相続開始3年以内に事業の用に供された宅地等
が除外されます。“飛び込み取得”による不適正な利用を防ぐためと見られます。

○教育資金の一括贈与非課税措置の見直し
 祖父母などから教育資金の贈与を受けた場合に、1,500万円までに相当する部分の贈与税が非課税となる「教育資金の一括贈与非課税制度」の期限が2年延長されます。


●法人課税
○中小企業投資促進税制の適用期限の延長
 中小企業者等が機械等を取得した場合に適用できる法人税額の控除が2年延長されます。 ○特定中小企業者等が経営改善設備を取得した場合の特別償却または税額控除の延長
 特定中小企業者等(中小企業等協同組合、出資組合である商工組合や商店街振興組合)が特定経営力向上設備等を取得した場合の特別償却や税額控除制度の適用期限が2年延長されます。

○新・中小企業経営強化税制の創設
 青色申告書を提出する中小企業者等のうち、事業継続力強化計画または連携事業継続力強化計画の認定を受けたものが、2021年3月31日までの間に特定事業継続力強化設備等を取得して事業に供したときは、取得価額の20%が特別償却できます。

○仮想通貨の評価方法の措置
 法人が保有する仮想通貨の評価方法が定められました。要件は、①活発な市場が存在する仮想通貨については時価評価により評価損益を計上する、②仮想通貨を譲渡した場合の譲渡損益は、譲渡の契約をした日の属する事業年度に計上する、など。

国交省・ハザードマップポータルサイト、土地の成り立ちの確認も可能に

 国土交通省は12月18日、身のまわりの土地の成り立ちが同省・ハザードマップポータルサイトの「重ねるハザードマップ」で確認できるようにリニューアルしました。
 たとえば、浸食によって削られ周囲より高い「台地・段丘」では、河川氾濫のリスクはほとんどありませんが、河川との高低差が小さい土地は注意が必要です。また、河川によって形成された「谷底平野」は、大量の雨が集中して降ると河川氾濫に注意が必要です。
 今回のリニューアルで、こうした土地の成り立ちが地形分類図(土地分類基本調査の5万分1地形分類図)上で、簡単に確認できるようになりました。
 ほか、都道府県が管理する中小河川について、航空レーザ測量による三次元地形データや地形分類図等を活用した水害リスク情報を作成・公表する際に、留意すべき事項等を整理した手引きも公開しました。

■詳しくはこちら→PDF「身のまわりの自然災害リスクを確認し・備えを」

2019年日本経済<ワンポイント予測>

 アメリカ第一主義を掲げるトランプ政権と中国との貿易戦争、イギリスのEU離脱交渉、そのEUの旗手メルケル独首相の党首辞任表明など、国際情勢が大きく揺れ動く中、わが国の2018年は「災」の1年でしたが、実感薄い景気拡大は、その長さが「いざなぎ」を超え、戦後最長と並びました。
 さて、2019年の日本経済はどのような展開になるのでしょうか。2つの見方を紹介します。

●成長率は2018年度0.9%, 2019年度0.7%(富士通総研、2018年11月14日)

  • 今後の日本経済は、世界経済の回復ペース鈍化の影響は受けるが、消費や設備投資など内需は底堅く推移し、拡大が続いていくというのがメインシナリオである。消費税率引き上げ後も景気は腰折れしないと考えられる。その場合、労働需給のさらなる逼迫を受け、賃金は緩やかに上昇していき、消費者物価もまた緩やかに上昇していくと予想される。
  • 実質GDP成長率は、2018年度0.9%、2019年度0.7%になると見込まれる。消費者物価(除く生鮮食品)上昇率は、2018年度0.9%, 2019年度1.4%(消費税率引き上げの影響を除くベースでは0.9%)になると見込まれる。
  • しかし、リスクシナリオとしては、米中貿易戦争の激化が企業マインドに悪影響を与え、設備投資が萎縮することなどが考えられる。貿易戦争が日本経済に与える直接的な影響としては、関税引き上げで中国の対米輸出が減少すると、日本から中国に部品·資本財を輸出しているという、サプライチェーンの関係性から悪影響を受けることになる。
  • こうした直接的な影響は、生産拠点を中国から移管することなどによっても対応できるが、より影響が大きいと考えられるのは、企業マインド面からの悪影響である。貿易戦争の今後の動きを注視していく必要がある。


●堅調な内需が下支えも、輸出減速から景気回復テンポは鈍化(みずほ総合研究所、2018年12月10日)

  • 自然災害の影響は既に収束に向かっている。今後は良好な雇用環境を背景に個人消費が底堅く推移するほか、省力化需要などから設備投資も堅調な推移を見込む。ただし、中国経済の減速やIT需要のピークアウトから、輸出は伸び悩み、景気回復のテンポは鈍化する見通し
  • 2018年11月時点の予測と比べると、7~9月期のGDP速報を反映して、設備投資を中心に2018年度を下方修正。2018年度成長率は+0.7%(11月予測:+1.0%)、2019年度は+0.7%と予想(11月予測:+0.8%)。
  • リスクとして、貿易摩擦の激化に伴う不確実性の高まりが、設備投資を更に下押しする懸念あり。また、米国が自動車への追加関税を強行した場合には影響大。
  • エネルギー価格の上昇一服などを受け、物価の伸びは徐々に鈍化。2019年度後半からは、幼児教育無償化も物価の押し下げ圧力に。


*2018年度の日本経済は前年度比+0.7%と、11月時点の予測値(同+1.0%)から下方修正。
 今般GDP2次速報における設備投資の下振れを反映した格好。
*2019年度は+0.7%(11月予測:+0.8%)。成長率のゲタの低下により、小幅に下方修正。
 エネルギー価格の上昇一服などにより、物価の伸びは徐々に鈍化する見通し。

■2019年住宅・賃貸市場<ワンポイント予測>
 わが国の総人口は1億2,693万人(総務省、2016年10月推計)で、6年連続で減少し、減少幅は年々拡大しています。2015年に5,333万あった世帯数も、2023年をピークに減少に転じます(社人研、2018年推計)。こうした中、新設住宅着工は横ばい基調で推移し、うち貸家では低金利政策、相続対策で2017年まで“実需なきバブル”が続きました。
 賃貸市場の今後は、低所得者など住宅弱者への賃貸入居支援、5年間で最大34万人ともされる外国人労働者の受け入れ拡大、2020年東京オリンピック・パラリンピックなどで需要増が見込まれる一方、生産緑地2022年問題による都市近郊宅地での供給拡大や、2019年10月に予定されている消費税増税(現行8→10%)による賃貸住宅の収益悪化が想定されます。
 2019年賃貸市場はどのような展開になるのでしょうか。


●2019年度住宅着工予測(矢野経済研究所、2018年12月7日)
【新設住宅着工予測】2018年度見込みに対し、98.4%の94.8万戸を予測



●2019年首都圏賃貸住宅市場の見通し(タス、2018年11月30日)

  • 東京都 悪化基調で推移
     世帯数の増加数が過去1年と同程度、着工数が過去1年の90%程度と仮定すると、2019年の東京23区の需給ギャップは、緩やかに拡大すると考えられ、これにともない東京23区の空室率TVI(タス空室インデックス*)も2019年は悪化基調で推移すると考えられる。東京市部の需給ギャップは、引き続き拡大傾向で推移すると考えられ、これにともない東京市部の空室率TVIも2019年は悪化傾向で推移すると考えられる。
  • 神奈川県 前半は悪化、後半は横ばい傾向  需給ギャップは、前半は拡大が継続するが、着工数の減少が継続すると後半は拡大幅が徐々に縮小し横ばいとなると考えられる。これにともない空室率TVIも2019年の前半は悪化傾向、後半は横ばい傾向で推移すると考えられる。
  • 埼玉県 悪化傾向、2020年度以降に改善へ  需給ギャップは、前半は拡大傾向が続き、後半は縮小に転じると考えられる。埼玉県の空室率TVIは需給ギャップに対し半年程度遅延して動いているので、空室率TVIは、2019年は悪化傾向で推移し、2020年以降改善傾向に転じると考えられる。
  • 千葉県 緩やかな悪化傾向で推移  需給ギャップは、拡大傾向で推移すると考えられ、これにともない空室率TVIも2019年は緩やかな悪化傾向で推移すると考えられる。


*空室率TVI:タスが開発した賃貸住宅の空室の指標。
 民間住宅情報会社に公開された情報を空室のサンプリング、募集建物の総戸数をストックのサンプ
 リングとして下式で算出。
 TVI=空室のサンプリング÷ストックのサンプリング(=Σ募集戸数÷Σ募集建物の総戸数)

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