賃貸住宅オーナー様向け情報

2020.11.15
賃貸経営ニュースダイジェスト

9月の新設住宅着工戸数、貸家は25カ月連続の減少

 国土交通省は10月30日、2020年9月の新設住宅着工戸数を公表しました。それによれば、新設住宅着工戸数は、持家、貸家、分譲住宅ともに減少したため、全体で70,186戸となり、前年同月比9.9%減少しました。うち、貸家は14.8%減の25,053戸で、25カ月連続の減少。

持家、分譲も減少し、総戸数70,186戸で9.9%減少

総戸数
  • 新設住宅着工戸数は70,186戸で、前年同月比9.9%減、15カ月連続の減少。
 
利用関係別戸数
  1. 持家:22,337戸(前年同月比7.0%減、14カ月連続の減少)
  2. 貸家:25,053戸(同14.8%減、25カ月連続の減少)
  3. 分譲住宅:分譲住宅は22,159戸(同7.8%減、11カ月連続の減少)
  • マンション:11,970戸(同0.4%減、4カ月連続の減少)
  • 一戸建住宅:10,036戸(同15.6%減、10カ月連続の減少)

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2020年版「人気設備ランキング」、宅配ボックスが急上昇

 全国賃貸住宅新聞は10月19日、部屋探しでの2020年版「人気設備ランキング」を発表しました。それによれば、トップは変わらず、「インターネット設備」。全体として設備のグレードアップ化が進み、上位で最も順位を上げたのは「宅配ボックス」でした。ただし、クレームも最多。単身者向け設備では1位から8位まで変動がない中、9位にガスコンロ(2口・3口)、10位に浴室換気乾燥機がランクアップしました。

単身者向け、「ガスコンロ」、「浴室換気乾燥機」が上位に

 このランキング調査は、店頭で接客している賃貸仲介会社や管理会社の声をもとに、賃貸住宅の最新設備ニーズを探るアンケート企画で、全46種から“人気の設備”を選んでもらいました。調査期間は8月27日から10月5日。372社から有効回答を得たということです。
 アンケート結果はまず、「単身者向け物件」と「ファミリー向け物件」に大別。そこから「この設備があれば周辺相場より家賃が高くても決まる」と「この設備がなければ入居が決まらない」に分け、全4パターンのランキングを載せています。

全体として設備のハイグレード化進む

 同紙によれば、2020年版のポイントは賃貸住宅に求める設備のハイグレード化が進んでいること。上位で最も順位を上げたのが、ファミリー向け物件の「宅配ボックス」。また、上位8~15位の間では昨年との変動が目立ちました。
 そうした中、上位7位の“常連の人気設備” は不動の人気を見せましたが、単身者向けで「システムキッチン」「TVモニター付きインターフォン」など、ファミリー向けで「宅配ボックス」のほか、「防犯カメラ」が上昇しました。
 ほか、単身者向け、ファミリー向けとも、「エレベーター」への人気の高まりがうかがえます。

クレーム最多は、「ネット無料」と「宅配ボックス」

 また、「この設備がなければ入居が決まらない」では、1位「室内洗濯機置き場」、2位「TVモニター付きインターフォン」など8位までは前年と変動がなかった中で、9位に「ガスコンロ」(2口・3口、前年11位)、10位に「浴室換気乾燥機」(前年16位)が入りました。
 一方、「クレームの多い設備」では、「ネット無料」と「宅配ボックス」が突出して多く、前者には「ネットの通信速度が遅い」、後者には「宅配ボックスを特定の一人が占拠している」といったクレームが目立ったということです。


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募集家賃、アパートは東京23区の上昇目立ち、全面積帯で最高値を更新

 アットホームは10月26日、2020年9月の全国主要都市の「賃貸マンション・アパート」募集家賃動向を公表しました。不動産情報ネットワークで消費者向けに登録・公開された、首都圏(1都3県)、仙台市、名古屋市、大阪市、福岡市における居住用賃貸マンション・アパートの募集家賃動向をまとめたものです。

全体概況

マンション

   神奈川県・埼玉県・名古屋市・福岡市が全面積帯で前年同月を上回る。特に名古屋市は、全面積帯で前年同月比上昇率トップ2以内に。大型ファミリー向きマンションは、東京23区・神奈川県・千葉県が前月に続いて2015年1月以降最高値を更新。

アパート

   東京23区の上昇が目立ち、全面積帯で最高値を更新。


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コロナ禍で居住地の多様化進むか…現状では郊外・地方移住は限定される

 TASは10月30日発行の「賃貸住宅市場レポート」(10月号)で、「コロナ禍の影響で居住地の多様性が実現するのか」(テレワーク浸透の影響)をレポートしています。企業のリスク分散状況、テレワークの実施状況、テレワークと居住地の多様化を見たうえで、「賃貸住宅に居住する世帯の方が移住に対するハードルが低くなる」ものの、「現状では郊外や地方に移住できる人は限定される」との見方を紹介しています。

レポートのポイント

  • 仮にテレワーク回数が週に1~2回の人を近隣派、テレワーク回数が週に3~4回の人を郊外派、テレワーク 回数が週5回以上の人を地方移住派とすると、ポテンシャルとしては、近隣派が従業員の13.7%、郊外派が同 11.5%、地方移住派が同8.1%となる。
  • しかしながら、移住を実施するにはいくつかの問題がある。現在持家に居住している世帯の場合は、移住のために物件の売却が必要になる。郊外派・地方移住派の住宅を近隣派が購入する等、中古住宅市場の活性化につながる可能性は否定できないが、現状では持ち家世帯の移住決断のハード ルは高いと考えられ、賃貸住宅に居住する世帯の方が移住に対するハードルが低くなる。
  • 共働き世帯の場合、郊外・地方に移転するかどうかの決断は、パートナーの出社頻度に影響を受ける。週3日以上テレワークする人の割合を従業員の19.6%、テレワーク可能日数がそれぞれの企業事情で独立に決定されると仮定すると、パートナー両方が週3日以上のテレワークとなる確率は約4%となる。共働きでない世帯や単身世帯の場合は、移住の決断自由度がもう少し高まる。このほか、子供の学校の状況、進学のタイミング等も移住の決断の障害となり得る。
  • 大東建託が2020年9月中旬に行った調査では、増加傾向にあるものの、郊外への引っ越しを検討している割合は8.9%、地方への引っ越しを検討しているのは8.9%にとどまっている。今回解説した理由から、現状では、郊外や地方に移住できる人は限定されると考えられる。

テレワーク普及で、建築面積が広い戸建て雷要高まるか

 みずほ信託銀行の「不動産マーケットレポート」は、10月号で、テレワークの普及により、今後は建築面積が広く仕事用のスペース·部屋が確保しやすい戸建住宅の雷要が高まる可能性が高まるとの見方を紹介しています。

みずほ信託銀行「不動産マーケットレポート」10月号が掲載

掲載記事の概要

 新型コロナウイルスの感染拡大防止策の一つとして、東京圏(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)を中心にテレワークが急速に普及した。働き方改革やBCP(事業継続計画)、DX(デジタル変革)、コスト削減などの観点から、新型コロナウイルス感染が終息した後も、テレワークが活用され続けることが考えられる。テレワークの定着により従業員の通勤日数が減少すれば、職住近接駅近物件を重視する傾向が薄れ、建物面積が広く仕事用のスペース・部屋が確保しやすい戸建住宅の雷要が高まる可能性がある。

テレワークが定着する可能性が高まる

  • 2020年4月7日の緊急事態宣言以降、新型コロナウイルス感染拡大の防止策として、東京圏を中心にテレワークが急速に普及した。独立行政法人労働政策研究研修機構の調査によると、テレワークの実施率は、2月の5.3%から、5月には48.1%まで急上昇した。
  • 働き方改革やBCP(事業継統計画)、DX(デジタル変革)、コスト削減などを背景に、IT企業やスタートアップ企業を中心にオフィスのダウンサイジングの動きが見られ、テレワークを本格活用する意向を示す企業が東京圏では35.0%に上るなど、新型コロナウイルスが終息した後も、テレワークが定着する可能性が高まっている。
  • 一方、内閣府の調査によると、テレワークの課題として、従業員取引先等とのコミュニケーションや通信環境などと並んで、「在宅では仕事に集中することが難しい住環境」があげられた。テレワークの普及率が高い東京圏を中心に、近年、マンションの専有面積の狭小化が進んでおり、仕事用のスペースや部屋を確保しにくい状況が生まれやすいことが要因の一つとして考えられる。

戸建住宅の建物面積はマンションの1.5~1.6倍、間取りも4DK・LDKがボリュームゾーンで広め

  • 共働き世帯の増加などを背景に、職住近接・交通利便性が高い駅近物件が好まれる傾向が続き、新築マンションでは用地取得費や建築費の高止まりによる価格高騰とともに、専有面積の狭小化が進んできた。
  • これに対して、戸建住宅の建物面積は増加しており、2019年の戸建住宅の建物面積は新築マンションの専有面積の約1.5倍、中古マンションの専有面積の約1.5~16倍と広くなっている。
  • 2019年度に東京園で新規供給または成約した新築中古マンションと戸建住宅の問取りの割合を見ると、マンションは、新築中古ともに、3DK・LDKがそれぞれ67%、47%を占めているが、戸建住宅は4DK・LDKがボリュームゾーンで52%を占め、5DK・LDK以上の広い間取りも9%取引されている。

価格が比較的安価なことも、戸建住宅の需要が増加する後押し要因に

  • 2013年以降、用地取得費上昇や建築費の高止まりに加え、都心部に供給が集中したことから、東京圏の新築マンション価格は上昇基調である。また、新築マンションの供給戸数が少なく、新築マンション購入時の検討対象としやすい状態が続いていることなどの影響で、中古マンションの価格も上昇している。
  • 中古マンションの成約価格は、2016年には中古の戸建住宅の成約価格を上回り、2019年には新築の戸建住宅の成約価格とほぼ同額になった。これに対して、新築の戸建住宅、中古の戸建住宅の成約価格はほぼ横ばいで推移している。このように、価格が比較的安価なことも、戸建住宅の需要が増加する後押し要因になると考えられる。

戸建住宅の成約件数の約7割が中古

  • 戸建住宅の年間成約件数は、2000年以降、微増ないし横ばいで推移しており、そのうち中古の戸建住宅が7割程度を占めている。
  • ただし、中古戸建住宅はシロアリ被害・雨漏れ・躯体の歪みなどの不具合が購入後に発覚する事態や、そのような瑕疵の修繕費用の負担なども懸念される場合がある。今後、さらなる中古戸建住宅の流通拡大のためには、品質が可視化・担保されるなど、消費者が安心して購入できる環境を整える必要があると考えられる。

宅地建物取引業者数、6年連続で増え12万5,638業者に

 国土交通省は10月16日、2019年度の「宅地建物取引業法の施行状況調査」の結果を公表しました。宅地建物取引業者数は6年連続で増え、125,638業者となりました。

宅建士、新たに27,580人が登録

宅地建物取引業者

 2020年3月末現在の宅地建物取引業者数は、大臣免許が2,603業者、知事免許が123,035業者で、全体では125,638業者となりました。前年度に比べ、大臣免許は34業者(1.3%)、知事免許は1,153業者(0.9%)増え、全体では1,187業者(1.0%)増えました。増加は6年連続。

監督処分等

 2019年度中に、宅地建物取引業法に基づいて国土交通大臣、都道府県知事が行った宅地建物取引業者に対する監督処分の件数は198件で、前年より16件(8.8%)増えました。特に、指示処分が57件へと31件も増え、2.2倍になりました。

  1. 免許取消処分…109件(-16件、12.8%減)
  2. 業務停止処分…32件(+1件、3.2%増)
  3. 指示処分…57件(+31件、119.2%増)
  4. 合計…98件(+16件、8.8%増)
宅地建物取引士登録者数

 新たに27,580人が登録し、総登録者総数は1,076,177人となりました。

地場の不動産仲介業の景況感調査、7~9月は大幅改善も、水準は低位

 アットホームは11月2日、7~9月期の「地場の不動産仲介業における景況感調査」の結果を公表しました。それによれば、今期業況DIは調査対象全エリアで前期から大幅に改善したものの、その水準は低位にとどまりました。

  • 今期業況DIは調査対象全エリアで前期から大幅に改善したものの、その水準は低位にとどまる。
  • 首都圏・近畿圏では、過去最低だった前期から大幅に業況改善。首都圏では郊外部、近畿圏では大阪府など、転入増加のエリアほど業況の改善幅が大きい。
  • 消費者ニーズにも変化。コロナ禍の影響で通信環境、郊外、ワークスペース、戸建てなどのキーワードが上位に。

<首都圏・近畿圏の業況判断指数(業況DI※前年同期比)の推移>


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東京都のアパート系空室率TVIが悪化

 TASは10月30日、2020年8月期「賃貸住宅市場レポート」の首都圏版・関西圏・中京圏・福岡県版を公表しました。それによれば、東京都のアパート系空室率TVIは悪化に転じました。

マンション系空室率TVI、全ての地域で前月から悪化

 東京都のアパート系空室率TVIの悪化は、首都圏への人口流入の減少だけでなく、対面が必要なサービス業(宿泊業、飲食サービス業、生活関連サービス業、娯楽業)の業績悪化の影響が表れ始めた可能性があります。
 また、マンション系空室率TVIは、全ての地域で前月から悪化しました。アパート系空室率TVIも静岡県を除いた地域で前月から悪化しています。


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住まい探しから契約までの期間、長期化やや収まる

 不動産情報サイトの運営会社でつくる不動産情報サイト事業者連絡協議会は10月29日、協議会ホームページと加盟している不動産情報サイト上で一般消費者向けに実施した「不動産情報サイト利用者意識アンケート」の調査結果をまとめました。結果はコロナ禍の影響を受けていると見られますが、住まい探しから契約までの期間は長期化がやや収まり、問い合わせと訪問した会社数は過去最多になりました。

物件以外での必要情報、浸水の危険性や地盤の固さ

 この調査は、年1回実施しており、今回は18回目で、物件契約に至ったユーザーの行動・特徴を中心にまとめました。調査期間は3月下旬から7月中旬までの121日間。過去1年のうちに、インターネットで、自身が住む住まいを賃貸または購入するために不動産物件情報を調べた2,966人(有効回答数)から回答を得ました。
 結果の概要は次の通り。

  • 住まい探しをしてから契約までにかかった期間は、「1週間~1カ月未満」が最も多く、検討期間の長期化がやや収まる傾向も。
  • 物件を契約した人が問い合せた会社数と訪問した会社数の平均は、ともに直近5年で最多に。限られた期間でしっかりと検討した様子がうかがえる。
  • 売買物件の契約者が物件情報以外に必要だと思う情報は、「浸水の危険性」や「地盤の固さ(強さ)」など、ハザード情報が上位に。
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